昭和レトロや平成レトロブームも、こうした人気を後押ししているのだろうか。
サンリオもレトロブームは認識している。ただ、それ以上に重視しているのが、各キャラクターの「ブランドアイデンティティー(そのキャラクターらしさ)」だ。
山本さんは「キャラクターがファンのどのような気持ちやニーズに応える存在なのかを大切にしています。SNSでの発信や商品開発も、そのブランドアイデンティティーを軸に進めています」と説明する。
レトロブームは、その価値をより多くの人へ届けるための「入り口」の一つに過ぎないという。
「世の中の関心事やトレンドには常にアンテナを張っています。その一つとしてレトロブームは非常に大切ですが、流行に合わせることが目的ではありません。キャラクターの本質的な魅力を伝えるための切り口として活用しています」(山本さん)
では、昭和や平成初期に生まれたキャラクターが若い世代にも支持される理由は何だろうか。山本さんは「SNSが大きな鍵になっています」と話す。
SNSの普及によって、商品だけでなく、楽曲や動画、キャラクターの性格や考え方といった内面も伝えられるようになった。さらに、昔からのファンがSNSでキャラクターの魅力を発信し、それを見た若い世代が新たなファンになるという流れも生まれている。その積み重ねが、幅広い世代への人気の広がりにつながっているという。
5周年記念で発表された楽曲では、それぞれの個性や魅力を「他己紹介」という形で楽しく表現し、キャッチーな掛け声や振り付けで一緒に歌って踊って楽しめるのが特徴となっていた。MVメインビジュアル(イラストレーター:サンレモ)従来は「かわいい見た目」がキャラクターの魅力を知る入り口だった。しかし今では、SNSや動画を通じて、「どんな性格なのか」「どんな価値観を持っているのか」といった内面にも触れられるようになった。例えば、ポムポムプリンののんびりした性格や、はぴだんぶいの6キャラクターそれぞれの個性や関係性も、日常的に発信されている。
阿部さんは「以前は商品に描かれるキャラクターとして認識されることが多かったのですが、SNSによって性格や魅力まで伝えられるようになりました。今では応援したい存在、愛着を持てる存在へと変わってきています」と話す。
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