規模で見れば、日本の株式市場で起きた下落は韓国で起きていることの縮図にすぎない。
AIメモリ相場の主役だったSKハイニックスは、韓国KOSPI市場で6月につけた最高値から45%下落し、1カ月余りで5700億ドル(約93兆円)の時価総額を失った。
キオクシアが1度目のストップ安となる4営業日前の7月13日から同社の株価は下落に転じており、米上場後の本国初取引では10%安となるなど、前兆はあった。
世界最大の半導体受託製造企業であるTSMCが7月16日に発表した2026年4〜6月期決算は、市場予想を上回る内容だった。米預託証券(ADR)ベースの1株当たり利益(EPS)は前年同期比74.5%増の4.31ドル、2026年通期の増収率見通しも40%超へ大幅に上方修正された。
にもかかわらずTSMCの株価(米国市場)は2%超下落し、エヌビディアをはじめ米上場の半導体株が軒並み売られた。
理由は2つある。一つは好材料の出尽くし売りだ。もう一つは、TSMCが2026年通期の設備投資額を前年比46%増まで引き上げたことだ。増産投資の加速は、裏を返せば数年後の供給過剰リスクを増大させる。
つまり、世界の半導体株が売られたのは決算がネガティブサプライズだったからではない。好決算にもかかわらず売られたこと自体が、この相場の性質を物語っている。
市場の関心は「今どれだけ儲かっているか」から「この儲けがいつまで続くか」へ、静かに移っていたのだ。
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