「インクが出ない」が武器になった ゼブラがボールペンの弱点を逆転させた理由アセットの「再定義」(5/5 ページ)

» 2026年08月30日 07時00分 公開
前のページへ 1|2|3|4|5       

「書く」をデータにする

 ゼブラは今回の製品を起点に、これまで培ってきた筆記技術をデジタル領域へ広げていく考えだ。

 次に見据えるのが、「書く」という行為そのもののデータ化だ。筆記の速度やペンの角度、筆圧などを記録する製品を開発している。文字そのものを記録するだけでなく、「どのくらいの速さで、どんな角度で、どれくらいの力をかけて書いたのか」といった、書いているときの動きまでデータとして捉える。

 医療と教育面での展開を検討しており、大学と連携し、パーキンソン病患者の筆記データを集めているという。一定の傾向が見えてくれば、診断に役立つ可能性がある。教育の分野では、中高生向けの探究学習にも活用している。

 もともとは「ツル抜け」という、ボールペンにとって避けたい現象だった。それを逆転の発想で機能に変えたのが、スタイラスツーウェイだ。長年培ってきた技術を別の角度から見直すことで、弱点は新たな強みに変わった。

 ボールペンの未来は、紙の上だけにあるとは限らない。

視聴無料・LIVE配信:
AI時代の経営リスクが分かる「ITmedia Security Week 2026 夏」

photo

  • 開催日:8月31日(月)〜 9月7日(月)
  • 形式:オンラインセミナー
  • 参加費:無料

前のページへ 1|2|3|4|5       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アイティメディアからのお知らせ

SaaS最新情報 by ITセレクトPR
あなたにおすすめの記事PR