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好業績なのに“上場廃止” なぜネットワンはSCSKとの「攻めの統合」に賭けたのか(2/4 ページ)

» 2026年09月11日 07時00分 公開
[中村成希,ITmedia]

異なる生い立ちを持つ企業同士の異文化融合

 しかし、歴史が異なる大企業同士の統合は容易ではない。SCSKとネットワンシステムズの文化の違いについて問うと、田中COOは苦笑しながらこう答えた。

 「異なる生い立ちの企業ですから文化は違いますよ。外部の人からは、SCSKが規律正しくスマートな『公家』だとすれば、ネットワンシステムズは現場で泥臭くやってきた『野武士』と言われたこともあります(笑)。ただ、最上段に位置する両社の経営理念・パーパス自体の親和性は非常に高く、この文化の違いこそが統合ではプラスに働くと考えています。彼らにとっても、われわれのような異なる血が入ることは大きな刺激になるはずです」

 そして、統合を真に成功させるための鍵は”世代交代”にあると言い切る。

 「われわれの世代から次の世代へと経営のバトンを渡さなければ、真の組織統合はできません。なので、実は統合のプランニングや実行については、次世代のリーダーたちに任せています。数年後に『この人はどこの会社の出身だ』といった会話が社内から消えたとしたら、その時が、統合が成功した証だと思っています」

メインエントランス(ネットワンシステムズ提供)

 今回訪れたnetone valleyは、東京都品川区に位置する巨大なイノベーションセンターだ。東京モノレール「大井競馬場前駅」から徒歩わずか2分という立地にあり、駅の改札を出て陸橋を渡ると、ほどなくして「グランロジテラス品川」の建物が見えてくる。2階に設けられたメインエントランスから5階へ上がると、木調が映える内装と間接照明が特徴的な受付とフリースペースエリアが広がっていた。

 「ここは、単なる執務室ではなく、異業種の企業やエンジニアが集い、オープンイノベーションを起こす欧米の最新インキュベーション施設をモデルにしています。壁をなくしたオープンな空間で自由にアイデアを戦わせ、日本を元気に切り拓く拠点にしたいという強い思いを込めました」

 出迎えてくれた田中COOは、そう切り出した。

 施設内には最新機器を検証するラボラトリーやロジスティクス機能も備えており、単なるオフィスを超えた価値創出の場として機能させようとしている。

木調が映える内装と開放的なオフィス。オープンイノベーションを起こす欧米の最新インキュベーション施設をモデルにしているという

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