国から150億ドル(2兆円超)の支援を受け、先端半導体の国内製造を目指すRapidus(ラピダス、東京都千代田区)。同社は、日本の技術的野心に重くのし掛かる大きな課題――「最先端の半導体工場を造ったとして、十分な顧客を呼び込めるのか」という問いへの答えを見いだすため、半導体設計企業との提携を進めている。
Rapidusは9月5日、米国の半導体設計ソフトウェア企業Synopsys(シノプシス)やインドのInfosys(インフォシス)、東芝、大日本印刷を含む17社と提携すると発表した。同提携を基に、顧客の半導体設計を支援する。
高市早苗首相は、Rapidusを「日本の半導体産業を再興させる切り札」に位置付ける。Rapidusは、2027年後半に2ナノメートル半導体の受託生産開始を予定している。それに先立ち、顧客を確保する必要がある。
「Rapidusにとって最大の問題は、その工場を誰が使うのかということだ」――シンガポールに拠点を置く資産運用会社White Oak Capitalの投資ディレクター、ノリ・チオウ氏はこう指摘した。同氏は、17社との提携について「まだ商業面での確信を示す証拠とはいえない」としながらも、着実に前進していると述べた。
Rapidusは、前世代の半導体よりも高速かつエネルギー効率に優れた2ナノメートル半導体の製造を目指している。自社工場で製造するに当たり、技術面や競争面での課題に直面している。
このプロジェクトが失敗すれば、日本の産業戦略にとって大きな打撃となる。中国が台湾に対して軍事行動を取ることへの懸念が広がる中、サプライチェーンの強靱化を掲げてきた日本の半導体産業全体にも影響が及ぶ可能性がある。
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