ジョイフルのハンバーグが20万食も! ユーチューバーとコラボしたD2C事業の成功法則:仕掛け人に聞く(4/6 ページ)
YouTube試聴人数の飛躍的な増加に伴い、近年ユーチューバーとのタイアップ企画が急増している。ファミリーレストラン「ジョイフル」では、「ヒカル考案 冗談抜きで旨いハンバーグ」が発売1週間で累計20万食を達成。これらを手掛けたサムライパートナーズ社の青木康時氏に、「ユーチューバーとコラボレーションしたD2C事業の成功法則」を聞いた。
刺激的なチャレンジを展開した「オンデーズ」
ギネス世界記録に認定されたオンデーズの企画では、同業他社が真似できないようなチャレンジをしたことが、最大のこだわりだという。
「オンデーズより規模感の大きなメガネブランドがいくつも存在するなか、他社を出し抜き、限界を突破する必要性がありました。メガネにまつわるデータを調べるなかで、8時間に売れた眼鏡の最多個数のギネス世界記録を発見。そこから、オンデーズ心斎橋店でユーチューバーが開発したメガネを売り、ギネス世界記録に挑戦するという刺激的な企画が生まれました」
ヒカル氏の影響力は日本最大級だが、それでもギネス世界記録を達成できるかはわからない。そのため、ヒカル氏とファン層が異なる宮迫博之氏、門りょう氏をキャスティングし、広いセグメントを狙う戦略を取った。
「34歳以下の若手男性から支持を得るヒカルさんと、35歳以上の男性に親しまれる宮迫さん、34歳以下の女性ファンが多い門さんの3人がそれぞれメガネを開発することで、幅広い層へアプローチできると考えました。参加するユーチューバーが増えれば当然予算は増えますが、引き出せる効果は絶大です。予算と見込める効果のバランスを考慮し、3人のキャスティングが成立しました」
ジョイフル同様、商品には各ユーチューバーの個性が反映されており、かつ品質の良さも求められる。高品質の部材や装着感の良さにこだわりながらも、購入しやすい価格帯に収めるのが一番の苦労だったと青木氏は言う。
「どんな企画でも商品開発には妥協しません。数を売るのでコストを下げてほしいとメーカーに交渉し、コスパの良さを追求しました。今回の製品は、イタリアの老舗メガネ生地メーカー『MAZZUCCHELLI(マツケリ)』のアセテート(繊維)を使い、なめらかな手触りに。締め付けのない装着感に加え、ブルーライトカットレンズも搭載しました」
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