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楽天は競合じゃない? CCCとSMBC「Vポイント連合」、見え隠れする思惑誕生20年・日本最大規模に(2/2 ページ)

カルチュア・コンビニエンス・クラブは、自社グループが手掛ける「Tポイント」と、三井住友フィナンシャルグループの「Vポイント」を統合すると発表。単一のポイントサービスとしては日本最大級となる見通し。

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経済圏は作らない? Vポイント連合の真意

 これに対し、Vポイント連合は、決済情報を基にした加盟店へのマーケティング支援という、自社経済圏に依らない形での拡大を図る。経済圏によるユーザーの囲い込みは事業者視点ではメリットが多い一方、囲い込みを嫌う層も一定数いると見込んでの判断だ。

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囲い込みをストレスに感じる可能性も

 CCCはCCCMKホールディングスを傘下に、加盟店向けのデータマーケティング事業を展開している。例えば購買履歴に基づき、メールやDMを送付し、加盟店の販売を支援する施策などがある。この事業の強みは、Tポイントのアクティブユーザー数だ。公式Webサイトの情報によれば、約7000万人いるという。

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データに基づいたマーケティング支援を行っているCCC(出典:公式Webサイト)

 会見では、Vポイント側のアクティブユーザー(AU)数は1600万ということも明らかになり、単純計算で8600万人分の“生きたデータ”を取得可能に。SMBC側のAUはTポイントには劣るが、Visaブランドを背景に世界1億店以上が加盟しており、CCC側にとってはより精度が高い購買情報を得られるようにもなる。CCCは得意のマーケ支援で、一気に事業拡大につなげたい考えだ。

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計8600万人のアクティブユーザー数
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マーケティング支援を拡大(ともに出典は会見配布資料)

 ただ、Tポイントはプラスチック製の実物カードベースのポイントが多い傾向にある上、IDによるユーザーのひも付けに課題がある。競合の楽天は、ECサイトでの利用を訴求してきたため、ポイントのオンライン化が進んでおり、ポイントと個人IDのひも付けにも強みがある。

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モバイルTカードに移行中

 誕生20年を迎えた“老舗”Tポイント。金融機関を抱えるSMBCとの連合で、事業拡大につながるか。

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新生Vポイントが誕生する
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