そして、写真に写っているこの「BLUETEC」の文字は、環境負荷に配慮したモデルにメルセデスが与えるディーゼルエンジンの総称です。
アメリカ、そしてヨーロッパではディーセル車がポピュラーで、燃費がよく、また燃料費も安いことから一般的に広く支持され、また近年ではハイブリッドに対峙する環境性能を備えたモデルも多く登場しています。
日本の都市部でディーゼルというと、大気汚染の観点からまだまだ「ススが出る……」などとネガティブな捉え方をされることが多いのですが、今やそんなことはない!!
日本人は温暖化の原因と言われるCO2の削減よりも、過去のディーゼル問題で話題となったPM(粒子状物質・日本のディーゼル問題はこのPMだけでなくSPM/浮遊粒子状物質です)やNOx(窒素酸化物)に敏感ですが、CO2のみならず、それらをも還元してしまうシステムがこの、「BLUETEC」。日本語訳をすると、高性能低公害新世代ディーゼルエンジン、ということ。
……ちょっと専門的になりすぎちゃいましたね。
さらにこの「BLUETEC」のハイブリッド版まで登場していました。ディーゼル+ハイブリッドの融合によって、さらにお財布にもエコなクルマになったと言えるでしょう。
しかし、それら以上に自動車業界の話題をさらったのは、なんといっても「DIESOTTO」と名づけられた新機構なのでした。これは、ディーゼルエンジンとオットーサイクル、つまりガソリン車のいいトコ取りをしたエンジン。
ディーゼルエンジンは燃費がいいが排気ガス(PM、NOx等)に問題が残り、ガソリンエンジンは排気ガスはいいけど燃費が悪い、という矛盾点を抱えています。
これらをすり合わせ、未来のエンジンとして開発されたのが「DIESOTTO」。これはディゾット、と読みますが、これを搭載したのはメルセデスの世界初公開コンセプトモデル、「Fusion700」。
なんだかさら〜っと書いてますが、このテクノロジー、ほんとうにすごい技術の集約なのですよ!! ここにそのテクノロジーを書くだけで、アッサリ特集2回分を要しそうな、そして眠気まで催しそうな専門用語の羅列です。
私が行ったプレスデー初日は、幸いにもエンジニアがボンネットを開けてくれました。あとでこのエンジニア、偉い人に怒られてましたが……(エンジニアさんごめんね)、それだけやはりまだまだ企業秘密なテクノロジーなのですね。
メーター類とカーナビは埋め込み形でとてもユニークに配置されています。視線をあんまり下げなくてもイイので、意外に使い勝手がいいかも。ただ……文字が小さい。日本のナビは見にくいかな。もちろんステアリングはレザーです。インテリアはウッドとレザーを多用した、ぬくもりのあるデザインエンジンカバーのおかげで、エンジンの中まで見ることは出来ませんでしたが、この「DIESOTTO」、量産されるようになれば飛躍的な環境性能の向上につながるのでしょう。
ただ、製造コストの問題から、実現するのはまだまだ先と言えそう。
さて、この「Fusion700」、独創的なインテリア&エクステリアで、すごい人の波!! なかなか撮影することもままならず、しかもプレスデーが終了した3日目の招待デーではパーテションにてがっちりガードされていました。
きっと一般公開デーでは近寄れないに違いない!!
たま〜に出現する「観音開き」ドア、MINIも観音開きを出しましたね。この「Fusion700」はパッセンジャーシート側のみ。パッセンジャーシートとリアシートは連動して、このように進行方向と反対にアレンジできます。もちろん電動そこでこの私、プレス特権を利用して、皆様にいい写真を提供しようと踏ん張って、大和魂発揮してきましたので、解説付きでトクとご覧アレ!!
そして巨大モニターが出現!! これは……究極の会長カー?! でも、この乗り方、私だったら100%酔ってしまうこと間違いなし!! 究極のショーファーカー(運転手が付き、オーナーは後ろに乗る車のこと)です!以上、ダイムラー館からお伝えしました。
次はどこのブースに……こうご期待!
今井優杏(イマイ ユウキ)
2006年にレースクイーンを引退し、レースを通じて知ったクルマの素晴らしさを伝えたい! とモータージャーナリストに転身。また、MCとしても、モータースポーツ関連イベントを中心に幅広く活動中。
愛車はFIAT・バルケッタ(赤)。ラテンのクルマを愛する情熱系。
クルマは所有も運転もJOIA(喜び)。もっと楽しみましょう!!
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