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スマホでは味わえない撮影体験 世界最薄20倍ズーム LUMIX「DMC-TZ30」(1/3 ページ)

» 2012年03月14日 16時36分 公開
[ITmedia]
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 パナソニックの“LUMIX”「TZ」シリーズといえば、高倍率ズームレンズを搭載したいわゆる旅カメラ的な位置づけだが、最新作の「DMC-TZ30」ではとうとう20倍までその倍率を上げてきた。「20倍」と単純に数字だけを書いてしまうとありがたみが薄れる気もするが、その焦点距離は35ミリ換算24〜480ミリであり、レンズ一体型ならではのスペックである。

photo 「DMC-TZ30」

 実のところ、コンパクトデジカメでは20倍ズームレンズを搭載する製品はソニー「DSC-HX30V」やオリンパス「OLYMPUS SZ-11」などいくつかあるのだが、TZ30は20倍ズームレンズを搭載した製品としては世界最薄(同社)となる厚さ28.2ミリを実現している。コンパクトデジカメとして取り立てスリムというわけではないが、この厚みのなかに20倍ズームレンズが入っているのかと思えば納得もできる。

 ボディはマイクロフォーサーズ機「DMC-GF3」や、今春発売の10倍ズーム搭載機「DSC-SZ7」に通じる、レンズ上部が少し膨らんだ形状。小さいながらもグリップが設けられており、構えたときのホールド感も悪くない。レンズの開放F値はF3.3-6.4。さすがにテレ端では少々暗めだ。

photophoto ワイド端(写真=左)とテレ端(写真=右)。テレ端ではさすがに鏡胴がかなり伸びる
photophoto 24ミリ相当のワイド端と、480ミリ相当のテレ端

 上部には撮影モードダイヤルと録画ボタン、GPSの動作状況を示すLED。動画はMP4およびAVCHD Progressiveに対応しており、1920×1080ピクセルのフルハイビジョン動画が撮影可能で、ステレオマイクも上部に備えている。背面には十時キーやQ.MENUボタンなどシリーズ製品ではおなじみのインタフェースに加え、撮影モード時にはシャッタースピードや絞り、再生時には地図を表示する「EXPOSURE/MAP」ボタンが用意されている。

photophoto 背面(写真=左)、上面(写真=右)

 撮像素子は1/2.33型 有効1410万画素の「高感度MOSセンサー」で、高感度モード時にはISO6400での高感度撮影が可能になる(通常撮影時はISO3200まで)。モードダイヤルからはフルオートの「おまかせiA」、P/A/S/M、シーンセレクト、いわゆるデジタルフィルターの「クリエイティブコントロール」、カスタム設定、3D静止画などを選択できる。

 「おまかせiA」には、クイックメニューから選択できるオプションとして被写体の動きに応じてISO感度を上げる「ブレピタモード」、高速連写+合成を利用した「i手持ち夜景」「iHDR」が用意されている。これは同時期に発表された10倍ズーム機「DMC-SZ7」と同等なので、詳細はレビュー(薄型ボディに10倍ズーム、「おまかせiA」も強化 LUMIX「DMC-SZ7」)を参照してほしい。適用する前にカメラが画面に解説を出してくれるうえ、連写+合成のi手持ち夜景とiHDRは自然な効き味なので、基本的には3つともオンにしておいていいと感じる。

photophoto 「iHDR」の適用例。左はおまかせiAのまま、右は「iHDR」をオンにした。標準状態では黒ツブレしている、高架の裏側が見える

 背面の液晶はタッチパネルなので、触れた場所にピントを合わせてシャッターを切ったり、タッチ操作でズーム操作などを行える。ただ、タッチパネルありきの操作インタフェースにはなっておらず、十時キーとボタン類だけでも操作に不満はない。タッチパネルは任意の場所にピントを素早く合わせるためのものと割り切っても良さそうだ。

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