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クラシカルスタイルと明るいレンズの高級コンパクト 「PENTAX MX-1」(2/4 ページ)

» 2013年04月23日 10時32分 公開
[小山安博,ITmedia]
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大口径レンズで使い勝手のいいカメラ

 電源ボタンを押すと、沈胴式のレンズがせり出して撮影可能になる。付属のレンズキャップはバネ式でしっかりと装着されるので、付けたまま起動すると、レンズが動かずに警告が表示される。

photo F1.8〜F2.5と明るい大口径レンズを搭載。ほぼ中央に配置されたレンズは大きく迫力がある

 そのレンズは、35ミリ換算28〜112ミリ相当の光学4倍ズームレンズ。非球面レンズ4枚を含む8群11枚構成。開放F値はF1.8〜F2.5と明るく、ワイド端だけでなく、テレ端でもF2.5という大口径なレンズになっている。ズーム倍率としても使いやすく、テレ端での最短撮影距離は20センチなので、テレマクロを使ったボケを楽しむこともできる。

 ボケはあまりキレイではないが、明るいレンズでシャッタースピードを稼いだ撮影も出来るため、使い勝手はいい。絞りは絞ってもF8までだが、NDフィルタを内蔵している。そのNDフィルタはオン、オフ、オートの3種類から選べ、オートの場合、露出オーバーの場合に自動的にNDフィルタが適用されるので、基本的にはオートで撮影するといいだろう。晴天で開放絞りでの撮影をしたい場合などで便利だ。

photophoto NDフィルタの設定画面(写真=左)、マクロ設定。通常のマクロに加えて1センチマクロ、パンフォーカス、無限遠、マニュアルフォーカスが選べる(写真=右)

 ただ、絞り開放ではややシャープさに欠け、1段絞ると画質は良くなる。F2.8あたりを基本にして撮影するとよさそうだ。手ブレ補正はセンサーシフト式で、電子手ブレも併用できる。撮影距離は標準ではレンズ前40センチ、マクロモードでワイド端が5〜50センチ、テレ端が20〜50センチ、1センチマクロ機能を使えばワイド端のみだが、1センチの距離まで近づける。

 撮像素子は有効画素数1200万画素の1/1.7型裏面照射型CMOSセンサーを採用。1/1.7型センサーを搭載したハイエンドコンパクトといえば、もともとの会社が違うとは言え、GR DIGITALシリーズが思い浮かぶが、新しい「GR」ではAPS-Cサイズのセンサーを搭載しており、今回1/1.7型はMX-1が搭載している。

 画素数も抑えられており、コンパクトデジカメ用センサーとしては比較的大型のため、画質に関しては有利だろう。最高ISO感度もISO12800まで対応しており、ISO1600ぐらいまでは使えそうな印象だ。

photo ISO感度の設定画面。最高感度はISO12800

 撮影機能としては、撮影設定をほぼ全てカメラに任せるグリーンモード、シーンを認識して最適な設定を行うオートピクチャーモード、シーンを自分で選択するシーンモードに加え、P/Av/Tv/Mのマニュアルモード、動画モード、HDRモード、USERモードがそれぞれ用意されている。

 高級コンパクトに位置づけられるので、グリーンモードやオートピクチャーモードではなく、マニュアル撮影を積極的に利用したい。Pモードでは電子ダイヤルでプログラムシフト、AvやTvでは絞りやシャッタースピードがそれぞれ変更でき、素早い操作が可能。露出補正はダイヤルなので、さらに意図した設定で簡単に撮影できる。

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