SGI、Mebiusベースの安価な裸眼立体視システムを販売

日本SGIはKGTと共同で、Mebiusベースの裸眼立体視システムを提供する。個人利用に焦点を絞ることで120万円程度に価格を抑え、企業ユーザー中心にこのシステムを売り込む考えだ。

» 2004年06月07日 21時37分 公開
[中嶋嘉祐,ITmedia]

 日本SGIとケイ・ジー・ティー(KGT)は6月7日、シャープのノートPC「Mebius」を使う裸眼立体視システムを共同提供すると発表した。Mebius単体では不可能な3D画像のリアルタイム操作が可能になるという。主に企業ユーザーが対象となり、価格は120万円程度になる見通し。

 ベースになるMebiusは、3D表示対応液晶を備える「PC-RD1-3D」。KGTは3Dデータの閲覧・編集用に「AVS/Express」を提供。SGIは両者をつなぐ立体視用ライブラリ「SGI Interactive Stereo Library」を用意する。

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 立体視用画像を生成する場合、立体視可能な視点数を2視点、4視点と増やしていくと、通常は処理性能が2分の1、4分の1になる。SGIのライブラリは、こうしたパフォーマンスの低下を防ぐ役割も果たす。軽い画像ならこのシステムで、秒間30コマ表示できるという。

 SGIは約1年前、複数の視点から立体視できる三洋電機製ディスプレイ採用のシステムを製品化したが、構成価格は700万円からとなっている。今回発表のシステムでは、これまでの複数人による利用から個人利用に焦点を絞り、4−7あった視点数を2視点に減らすことで、比較的安価なハードで快適なリアルタイム立体視環境を実現した。

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 SGIは、企業ユーザー向けにこのシステムを売り込む考え。「自分の席で立体視を利用したい」と要望を寄せた既存顧客に加え、新たに教育機関なども対象とする。

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