Javaアプリケーションの開発に欠かせないのが、J2SE SDK(JDK)だ。このJDKは、サン・マイクロシステムズによって提供されている。対応OSは、Soraris 7、8、9およびWindows 98以降、そして、Linuxだ。
ただしLinuxは、ディストリビューションによって動作しないこともあるので注意したい。原稿執筆時点で、最新のJ2SE SDKとなるバージョン1.4.2で正式サポートされているのは、次のディストリビューションだけだ。
下記のディストリビューションでは、Intel系32ビットプロセッサだけを示した。Itanium 2やAMDのプロセッサ上で動作するディストリビューションについては、J2SEダウンロードページのサポート対象のシステム構成を参照してほしい。
上記のOnePointに示したように、該当するディストリビューションであれば、RPMパッケージとしてJ2SE SDKが提供されている。RPMのためインストールは簡単だ。問題は、正式にサポートされていないディストリビューションの場合だが、その場合でもほとんどは概ね動作する。ただし、幾つかのディストリビューションでは、追加ライブラリを必要とすることがあるため、公式サポートされているものを基本とした方が無難だ。
Linuxの場合には、J2SE SDKがRPMパッケージとして提供されているためJavaアプリケーションの開発環境構築が容易だ。しかしBSD系の場合には、公式にサンがJ2SE SDKを提供していないため、少し厄介だ。
ただしBSD系といっても、Mac OS Xの場合には、アップルが「Java for Mac OS X」として、Apple Developer Connectionから配布されているため、大きな問題はない。実際幾つかのJavaアプリケーションは、Mac OS Xを正式サポートしている。
問題が多いのは、FreeBSDだ。FreeBSDのJava環境は、「FreeBSD Java Project」にて開発されている。FreeBSD Java Projectでは、FreeBSD 4.x系で動作するJ2SE 1.3.1が、最新のバイナリパッケージとして提供されている。
しかしこれはバージョン1.3.1と少し古く、また、FreeBSD 5.x系では動作しない。最新のJ2SE SDKを使いたい場合や、FreeBSD 5.x系で動作させたい場合には、Linux版のJ2SE SDKのソースコードをダウンロードし、FreeBSDのパッチを当ててからインストールするという手順が必要だ。また、この際、FreeBSDには、Linuxをエミュレーションするライブラリをインストールしておかなければならない。
このような理由から、FreeBSDでJavaを動かすのは、LinuxやMac OS Xに比べて壁があるというのが現状だ。
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