統合開発環境のフレームワーク「Eclipse」は、さまざまなアプリケーション開発で使われている。この特集では、NTTドコモのケータイ上で動作するiアプリ開発環境として、Eclipse上の高レベルAPIプログラミング手法を解説しよう。
dev Java特集「Eclipseで始めるiアプリ」の第2回目では、Eclipseを基盤とするiアプリ開発環境の構築方法と、簡単なサンプルコードを挙げて解説しました。今回は、開発手順のステップアップとして「高レベルAPI」の利用と、実際に開発を行う際にEclipse利用による効果的な機能、その利用方法について具体化します。実際のサンプルを追うことで、手に馴染む開発環境に仕上げることが目的です。
今回の、特集第3回目のポイントは、高レベルAPIを利用するiアプリを題材にして、Eclipseのコーディング支援を行う各種機能の理解です。Eclipseやiアプリ環境の基礎情報は省いているため、初めてこの特集を読む人やそれぞれの基礎から学びたい人は、第2回目や、汎用的なEclipse特集「いまから始めるEclipse−Windows、Linux対応機能ガイド」から読み始めると理解しやすいでしょう。
また、基礎は理解しているので手早く取りかかりたい場合には、第2回目の中盤から読み進めるとよいでしょう。
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高レベルAPIとは、用意されたコンポーネントを使って入力画面を構築するためのアプリケーションインタフェースを示しています。描画処理やキー入力処理を気にせず処理記述ができるため、高レベルと呼ばれています。そうとはいえ、容易さの交換条件としての見栄えに自由度はなく、画面のカスタマイズはほぼ不可能です。このため、インタフェースを重視する開発では実用的でなく、利用するシーンとしては、簡単に情報入力を担うiアプリを作成したい場合や、プログラム容量が非常に限られている場合です。
今回の解説は、第1回目で解説したプログラムを変更して話を進めていきます。プログラムを残しておきたい場合などは、第2回目の手順を参考に、新しくプロジェクトを作成してください。
高レベルAPIでは、ボタンが押された場合やソフトキーが押された時の処理など、必要なものを記述するためにインタフェースをimplementsしたクラスとして用意する必要があります。
ここでは、メインクラスであり唯一な「FirstApp」クラスにこれらのインタフェースをimplementsします。なお、ボタンが押された時に処理記述するためのインタフェースは「ComponentListener」であり、ソフトキーが押された際の処理を記述するためのインタフェースは「SoftKeyListener」です。
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