特集:Eclipseを築き上げたプラグイン、その開発法までdev Java(5/7 ページ)

» 2004年10月08日 11時00分 公開
[萩原 充,ITmedia]

 有名なものとしてはC++やPHP開発環境向けのプラグインが挙げられるが、そのほかにもPerlやC#のコーディングに対応するものもある。例として、家電で盛んな「組み込みLinux」の開発環境や、インテルでもフレームワークとして採用する動きが挙げられる。


同じ機能を持つプラグインに注意
プラグインの中には同じような機能が備わっていながら異なるベンダから提供されているものが多い。しかし、使い勝手や完成度が大きく異なることもあるため、多くのプラグインを比較し検討することが必要といえる。

プラグイン増加でEclipseはいっそう確立していく

 ここまで紹介してきたEclipseプラグインは、全体のごく一部である。

 Eclipseプロジェクト公式サイトにはプラグインリストが(左メニューから「Projects & Plugins」をクリック)掲載されているため、参照するとよいだろう。

プラグイン開発法をサンプルで追ってみよう

 ここまではユーザとしての立場から、プラグインを利用することを前提に各種プラグインの解説を行ってきた。

 読者の中には自分でプラグインを開発してみたい、と思った人もいるのではないだろうか。そういった読者のためにプラグインを開発するために必要な基礎知識から、どのような学習を行う必要があるのか、サンプルプログラムを動作させることで学んでいこう。

プラグイン概念を知ろう

 Eclipseはコアな部分を除き、すべてがプラグインから構成されている。

 下図は、Eclipseプラットフォームの構造を示したものであり、特徴を捉えたもっともシンプルな構成図といえる。なお、この図はEclipseのヘルプに含まれているものをキャプチャしたものだ。

図■Eclipseのシステム構造

 それでは、実際にプラグインはどのようにしてEclipseプラットフォームとの連携を行うのだろうか。ポイントとなるのは「拡張ポイント」と「マニフェストファイル」だ。

拡張ポイントとはプラグするためのインタフェース

 Eclipseプラットフォーム内の各コンポーネントには、拡張ポイントと呼ばれるプラグインがプラグするためのインタフェースが用意されている(コンポーネントに対して機能を追加する対象となる)。

 プラグイン開発者は、どのようなプラグインを開発したいのかを決定し、拡張ポイントを選択した後に、拡張ポイントのインタフェースをインプリメントしたクラスに実装することになる。

マニフェストファイル(plugin.xml)の記述

 拡張ポイントのインタフェースを実装したクラスを記述した後は、次にEclipseプラットフォームに新たなプラグインを認識させる必要がある。

 その役割を果たすのがマニフェストファイルと呼ばれるplugin.xmlだ。このファイルには、新たなプラグインがどの拡張ポイントを用いて実装されているのかなど、独自プラグインに関する情報を記述していくことになる。

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