「リアルタイムセンサー」のICタグでSCMを最適化米ManugisticsのCEOに聞く(2/2 ページ)

» 2004年11月17日 17時23分 公開
[聞き手:怒賀新也,ITmedia]
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ITmedia 具体的にはどのようなことでしょうか?

カウァン われわれはICタグを、SCMの流れの中で機能する「リアルタイムセンサー」であると考えています。ICタグを貼付することで、製品がSCMの流れのどこにあったとしても、場所、数量、状態などをリアルタイムに把握できます。リアルタイムにSCMの状況を理解するためのセンサーであるわけです。

 そして、リアルタイムセンサーとしてのICタグおよびRFIDシステムは、われわれが提唱する「ディマンド・ドリブン・サプライチェーン」とも密接に関わってきます。

ITmedia ディマンド・ドリブン・サプライチェーンとはどんなコンセプトですか。 また、ICタグとの関わりを教えてください。

カウァン ディマンド・ドリブン・サプライチェーンは、製品を作る側や物流に流す側の論理だけではなく、消費者の需要を基にSCMを最適化していく手法です。実際に製品を購入する顧客側の視点でSCMを捕らえることで、過剰在庫や欠品といった不効率性を抑えることができます。

 そして、ディマンド・ドリブン・サプライチェーンとICタグを組み合わせて利用することで、サプライチェーンのプロセスをリアルタイムに把握できるだけでなく、全体最適を図った上で調整できるのです。

 たとえば、ICタグが在庫情報を読み取ることで、2週間後にある製品が、流通のどこかの段階で需要に対して1万個不足することがいち早くわかったとします。われわれのソリューションを使えば、2週間後に発生する在庫の不足をカバーする新たなプランニングが、メーカー、物流、小売というSCMすべてのプレーヤーにまたがった形で立案されるわけです。

ITmedia 最後になりますが、経営者として、今回の大統領選挙の結果が経済に与える影響をどのように感じたかを教えてください。

カウァン 米国では全般に、共和党が政権を握ると、支出や規制といった政策面から考えて、経済にとってはプラスになると考えられています。



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