MS、Itanium 2用Windows XPの提供中止

MicrosoftがItanium 2用Windows XPの販売を打ち切った。Intelは、この動きを支持している。

» 2005年01月05日 09時52分 公開
[IDG Japan]
IDG

 MicrosoftがIntelのItanium 2プロセッサ向けWindows XPの販売を打ち切った。Itanium 2を搭載したWindowsベースワークステーションに正式な終止符を打つ動きといえる。大手のハードベンダーは、既にワークステーションでのItanium 2採用を中止している。

 Microsoftは1月4日に出した声明で、今後ワークステーションでは、Itaniumではなく64ビット拡張機能付きプロセッサにフォーカスしていくと説明した。64ビット拡張機能付き32ビットプロセッサ向けのWindowsは、幾度か出荷予定が変更されたが、2005年前半に正式リリースの見通しとなっている。

 Microsoftの広報担当者は、「Itanium搭載システム用のWindowsは、ハイエンドサーバ市場向けとなる。量販サーバおよびワークステーションの市場では、Windows Server 2003 Standard x64 EditionおよびWindows XP Professional x64 Editionが顧客のニーズに最も合致していると考える」と語っている。ここでの“x64 Edition”は、64ビット拡張機能付きプロセッサ向けであることを指している。

 ワークステーションは、ビデオ制作環境などでデザイナーやエンジニアに利用される高性能デスクトップコンピュータ。64ビット拡張機能付きプロセッサは、Itaniumプロセッサと異なり、32ビットプロセッサ用に書かれたアプリケーションを実行でき、かつ64ビットコンピューティングが可能。

 Itanium 2用Windows XPは、「Windows XP 64-Bit Edition Version 2003」の名称で販売されていた。

 Intelは、今回のMicrosoftの動きを支持している。「Microsoftの計画は当社も了解しており、Microsoftの優先事項と方向性に同意している。ワークステーション市場は、Itaniumの主力ターゲットではない。ワークステーション市場では、64ビット機能付きのXeonが、総合的にベストな価格性能比を提供する」とIntel広報担当のエリカ・フィールズ氏。

 大手の中で最後までItanium搭載ワークステーションの販売を続けていたHPも、2004年9月、同システムの販売を中止した。HPは2003年4月からItanium 2搭載のワークステーションを2モデル販売していた。Dellは、HPより前にItanium搭載ワークステーションの販売を中止している。

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