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» 2005年03月03日 19時57分 公開

IDF Spring 2005:サーバ性能の向上を目指すIntelの武器は「T」の技術

IDF Spring 2005の基調講演でゲルシンガー氏が行ったデモからは、パフォーマンスはもちろん、管理性やセキュリティの改善を目指す同社の姿勢が見て取れる。

[IDG Japan]
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 Intelでは、ITマネジャーが外部のリスクに対してネットワークを防護し、複雑化するクライアントとサーバハードウェアの組み合わせを管理するのに役立つ技術を開発中だ。3月1日、サンフランシスコで開催されたIntel Developer Forum Spring 2005で同社が明らかにした。

 Intelが新たに創設したデジタルエンタープライズグループのパット・ゲルシンガー上級副社長兼ゼネラルマネジャーによると、同社はプラットフォームを志向した新戦略の一環として、「I/O Active Management Technology」「Intel Virtualization Technology」およびセキュリティ技術「LaGrande」のサポートを次期プロセッサおよびチップセットに組み込む予定だという。

 これらの技術はいずれも以前に紹介されたものだが、3月1日午後に行われたゲルシンガー氏の基調講演では、各技術の新たな詳細、ならびにそれぞれのリリース目標時期が明らかにされた。

管理性やセキュリティを強化

 IT業界における「プラットフォーム」という言葉の定義は非常にあいまいだが、Intelのプラットフォームの概念は、プロセッサ、チップセット、ネットワークコネクションおよびパフォーマンスと使い勝手を改良するその他の技術が連携する総合的なシステムを意味する。

 Intelはプロセッサの生のパフォーマンスを改善するだけではもはや満足できず、システムの管理やセキュリティの強化に役立つ機能を自社製品に追加しようとしている。同社はこれらの技術を「T」シリーズと呼んでおり、ハイパースレッディング(HT)や64ビット拡張技術(EM64T)などの初期コンポーネントを既にリリースした。

 Intelは3月1日、開発者がIntel Active Management Technology(AMT)のサポートを将来製品に組み込めるよう、同技術の仕様を公表した

 Intel AMTはその名前が示す通り、企業のハードウェア資産の管理性を改善するための技術であり、ITマネジャーはリモートからネットワーク経由でOSアップデートのアップロード、新システムのセットアップ、障害の診断などを行うことができる。

 AMT技術は、PCあるいはサーバのOSレイヤの下に置かれる。このため、ユーザーがOSをシャットダウンした後でも、そのシステムがネットワークに接続されていれば、管理者は上記の作業を実行することができる。

 ゲルシンガー氏は、もう1つの将来機能であるIntelのVirtualization Technologyと組み合わせることで得られるAMTのメリットを示すデモを行った。同氏は、AMTとVTを搭載していないシステムと両技術を搭載したシステムにおいて、ウイルスが発生した場合の影響を比較するシミュレーションを行った。

 このデモでは、両技術を搭載していないシステムは、ウイルスが出現するとネットワークから切り離し、OSアップデートをそのマシンにアップロードする間、長時間にわたってオフラインにする必要があることが示された。

 「しかしVTとAMTを搭載したシステムであれば、保護された仮想OSを作成し、このOSにアップデートをダウンロードすることができるため、ユーザーはほんの少しの間ネットワークから切り離されるだけで済む」とゲルシンガー氏は話す。

 ゲルシンガー氏によると、Intelは2005年にデジタルオフィスPC用の「Lyndon」プラットフォームにAMTとVTを導入するという。

 また2006年には、「Bensley」のコードネームで呼ばれる同社初のデュアルコアXeon搭載サーバプラットフォームにも、これらの技術が組み込まれる予定だ。Bensleyシステムには、3月1日に発表されたデュアルコアプロセッサ「Dempsey」、および「Blackford」のコードネームで呼ばれる新チップセットが搭載される。

 Bensleyにはサーバパフォーマンスを向上するための技術も組み込まれる、とゲルシンガー氏は話す。この技術は「Intel I/O Acceleration Technology(I/O AT)」と呼ばれ、プロセッサが処理しなければならないI/Oルーティングの量を減少させる(関連記事)

 一部のサーバユーザーや企業では、プロセッサにかかる負荷を軽減するのにTCP/IPオフロードエンジン(TOE)を利用しているが、I/O ATでは、デュアルコアチップ、次世代チップセットおよびネットワークコントローラの処理リソースをI/Oルーティングに割り当て、これらの処理をすべてソフトウェアでコントロールするという。

 Microsoftのプラットフォームグループのグループ副社長、ジム・オールチン氏によると、同社はWindowsクライアントとサーバOSのLonghornバージョン(それぞれ2006年と2007年にリリース予定)でIntelの新技術をすべてサポートするという。

 ゲルシンガー氏の基調講演のステージに登場したオールチン氏は「Intelの技術がリリースされ次第、Microsoftはこれらをサポートする予定だ」と語り、Microsoftが現行のOSでもソフトウェアアップデートを通じてIntelの技術をサポートする可能性があることを示唆した。

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