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» 2005年04月14日 20時57分 公開

地震に負けないディザスタリカバリシステムを安価に実現、3PAR

米3PARdataは、n対1のレプリケーション機能を備えることで安価なディザスタリカバリシステムを構築できる「3PAR Remote Copy バージョン2.2」を発表した。

[高橋睦美,ITmedia]

 米3PARdataは4月13日、多対1(n対1)のレプリケーション機能を備えたディザスタリカバリソフトの最新版、「3PAR Remote Copy バージョン2.2」を発表した。システムごとに個別のディスクアレイが必要だった従来のアーキテクチャに比べ、より少ないストレージ容量でリモートレプリケーションが可能になる。

 「ほんの数日前にも地震があったばかりだが、日本の場合、テロだけでなく地震をはじめとするさまざまな天災への備えが不可欠だ。また米国と同様、法的な側面からディザスタリカバリやデータ保護が求められている。この2つの要因によって、ディザスタリカバリに対する意識は高まっている」(米3PARの社長兼CEO、デビッド・スコット氏)。

 しかし、ディザスタリカバリシステムを構築するとなると高いコストがかかり、「災害による被害と同じくらいの費用がかかる」といった冗談まで飛ばされるほどだ。結果として、非常に高い信頼性が求められる金融機関などでしか導入が進んでこなかった。

 今回リリースされたRemote Copyの新バージョンは、同社が提供するストレージサーバ「InServ Storage Server」と組み合わせて、安価なディザスタリカバリを実現するものだという。多対1のレプリケーションが可能なため、複数のディスクアレイを用意する必要がなく、初期投資を大きく節約できることが特徴だ。

 もともとInServ自体が、「割り当てベースではなく書き込みに基づいてディスクを割り当てるシン・プロビジョニング(Thin Provisioning)技術をサポートしており、ディスクを効率的に利用できる」(スコット氏)という特徴を持つ。つまり、将来の増加分を見込んで多めにディスクを用意し、割り当てておく必要がない。事前のプランニング/設計といった作業も不要であり、必要になったときに必要なだけのストレージを迅速に利用できるという。

スコット氏 スコット氏によれば、SAVVIS CommunicationsなどのサービスプロバイダーがInServを導入。国内でも10社あまりが導入済みという

 これにRemote Copyを組み合わせれば、レプリケーションデータの保存先であるInServそのものの数を節約できるため、非常に安価にディザスタリカバリシステムを構築できる。スコット氏によれば、ストレージ容量購入に要する費用は最大で70%削減でき、これに運用管理コストの分を加えればはるかに大きなコスト削減が可能という。

 ネイティブでIP接続をサポートしていることも特徴だ。「リモートコピー用のプロトコルをIPに載せているため、高価なSANやファイバチャネルは不要だ」(同氏)。FC-IP変換のためのシステムを間にはさむ必要もないため、コストはさらに下がるという。

 「これまで、ディザスタリカバリに取り組みたくとも、コストの面でどうしても手が出ず我慢してきたという顧客も多かった。今回のソリューションにより、ディザスタリカバリを現実的に考えられるようになる」(3PARdata日本オフィス代表の加藤賢造氏)。特に、ホスティング/マネージドサービスを提供しているサービスプロバイダーや、複数の地方拠点/データセンターを抱える大規模企業などに有効という。

 3PARでは、水道や電気といったインフラと同じように、使いたいときにいつでも利用できる「ユーティリティストレージ」という構想を推進してきた。今回の発表もその一環であり、その構想だけならば競合他社も同じだが、「われわれはただ構想を掲げているのではなく、それを実現できている」(加藤氏)という。

 「いまのストレージはあまりに複雑すぎて危機的な状態だ。ユーティリティストレージに徐々に移行していくことにより、環境を大幅に簡素化し、効率的な利用を可能にし、コスト削減を実現できる。つまり、より少ない投資でより多くのことを実現できる」(スコット氏)。

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