オラクル、Google対抗の検索エンジンをスニークプレビュー

全国で開催中のOracle Technology Seminarで日本オラクルがGoogle対抗の検索エンジン、「Oracle Enterprise Search 10g」を披露した。公の場でデモしたのは初めて。

» 2005年05月10日 19時03分 公開
[浅井英二,ITmedia]

 Google対抗の検索エンジン、「Oracle Enterprise Search 10g」がベールを脱いだ。

 日本オラクルは5月10日、都内のホテルで今年で8回を数える「Oracle Technology Seminar」を開催し、Oracle Enterprise Search 10gを公の場で初めてデモした。米国では昨年12月、サンフランシスコで行われたOracle OpenWorldでスニークプレビューされ、基調講演のステージで電子メールなどを含めた多様なデータの中から通常であれば埋もれてしまう情報を探し出すデモも行われている。

 テクノロジープロダクト統括本部テクノロジープロダクト推進部長を務める杉崎正之氏によれば、Google対抗のOracle Enterprise Search 10gは「今年夏」の出荷を予定しているが、機能、価格ともに未定という。

 検索できるデータは、Webページや通常のファイルのほか、PDF、Office文書、電子メール、データベース、Documentumのような文書管理システムなど、実に多様だ。企業内に導入することを前提としているため、ユーザー認証機能と連携し、閲覧が許可されているデータしか検索結果に表示されることはない。また、APIも提供されるという。

 デモを見る限り、一般に提供されているGoogleの検索サービスより遥かに高機能なのはもちろん、グーグルが企業向けに提供している「Google検索アプライアンス」の機能とも遜色ない。ただ、検索対象コンテントは、クロールしたいシステムへのアダプタが必要となるだろうから、Oracle Enterprise Search 10gとGoogle検索アプライアンスで多少の違いがあるかもしれない。

 むしろ、大きな違いがあるとすれば、Google検索“アプライアンス”が、2年間のライセンス価格をクロール対象のドキュメント数に基づいて算出するのを主体としている点だろう。日本オラクルの関係者によれば、Oracle Enterprise Search 10gの価格体系や詳細な機能は7月中旬には発表されるという。

 なお、セミナーの基調講演では、Oracle Enterprise Search 10gのほか、2月下旬にOracle Application Server 10g Release 2の一部として出荷が始まっている「Oracle Business Intelligence 10g」や、さらに強化が図られた「Oracle Enterprise Manager 10g」がデモを交えて紹介されている。

 同セミナーは4月初めから全国20カ所で実施されていおり、5月18日に名古屋、23日に札幌、31日には福岡などで開催される。

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