Motionの新しいTablet PCはIntelのSonomaプラットフォームを採用、重さは旧モデルよりも軽い1.4キロとなっている。(IDG)
米Motion Computingは5月17日、最新のTablet PCデザインを発表した。当初の期待ほど盛り上がっていないTablet PCのカテゴリーに火を付けたい考えだ。
新しい「Motion LE1600」は同社おなじみのピュアタブレット型だが、旧モデルよりもずっと軽く、強力になっていると製品マーケティング担当ディレクター、エリザベス・クラーク氏は語る。このモデルは12.1インチディスプレイ搭載で重さわずか3.1ポンド(1.4キロ)、旧モデルのM1400から0.25ポンド軽くなっている。
Tablet PCは2002年に初めてリリースされたとき、Microsoftなどの企業がモバイルコンピューティングの未来として宣伝していた。Tablet PCはノートPCに似ているが、ユーザーはタッチセンサー付きディスプレイに情報を入力し、特定のアプリケーションに手書きのメモを書くことができる。市場調査会社によると。この種のデバイスがノートPC市場に占める割合は今のところわずかだ。教育や医療、保険など特定の業界はTablet PCに特別な関心を示しているとクラーク氏は話す。
ほとんどの場合、Tablet PCは2つのカテゴリーに分けられる。Motionの製品のような板状でキーボードのないピュアタブレット型と、Hewlett-Packard(HP)や東芝が提供するコンバーチブル型だ。コンバーチブル型はノートPCに似ているが、画面を回転させてキーボードに重ねるとタブレットモードになる。
クラーク氏によると、Motionは現在、軽量設計やオプションのセカンドバッテリーによる約7時間の駆動時間など、Tablet PCのメリットをより多くのPCユーザーに認めてもらおうとしているところだ。他社はメインストリームのノートPCのレベルにまでTablet PCの価格を引き下げようとしているところだ。
Motionの新モデルは、同社のこれまでの製品の中で最も強力で、Intelの最新Centrino技術を採用しているという。
Intelは1月にノートPCとTablet PC向けにSonoma(Centrinoの最新版のコードネーム)プラットフォームをリリースした(1月19日の記事参照)。SonomaはPentium Mプロセッサ、915GMSチップセット、無線LANチップで構成される。Intelは、システム内でのデータ転送速度を向上させるPCI Express技術のサポートを加えることで、Sonomaの性能を強化した。
MotionはLE1600にSonomaを採用し、超低電圧版Pentium Mプロセッサから低電圧版へとアップグレードした。プロセッサの消費電力と性能には直接的な関係があり、この関係の難点は消費電力が増えれば発熱も増えるところにある。このためMotionは当初の設計で、最も消費電力の少ないPentium Mを使っていたとクラーク氏。
しかし同社はLE1600の冷却技術を改良し、より性能が高く消費電力も大きいプロセッサにアップグレードできたと同氏は説明する。またアクティブ冷却およびパッシブ冷却技術を組み合わせて、LE1600の本体を0.25インチ(0.64ミリ)薄くすることができたという。
時々しかモバイルPCが必要にならないユーザーの場合、LE1600をドッキングステーションに設置して使える。ただしM1400用のドッキングステーションを購入済みの顧客は、もっと小型なLE1600に合わせるために新しいものにアップグレードする必要がある。本体底部に装着する新しいコンバーチブルキーボードも利用できる。
LE1600には低電圧版Pentium M 758搭載のモデルと、超低電圧版Celeron M 373搭載のモデルがあり、流通業者およびMotionのWebサイトを通じて世界中から購入できる。Pentium Mモデルは2199ドルで512MバイトのDDR2メモリ、30GバイトHDD、標準バッテリーを搭載。Celeron Mモデルは1988ドルで256MバイトのDDR2メモリ、30GバイトHDDを備える。どちらのモデルも異なるメモリ・HDD容量で構成でき、ドッキングステーションやキャリングケースなど多くのアクセサリが提供されている。
Copyright(C) IDG Japan, Inc. All Rights Reserved.