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» 2005年05月27日 20時51分 公開

ストレージの「サービスレベル」をオンデマンドに変更、3PARの新技術

米3PARdataは、サービスを停止させることなくディスクのRAID構成やリソースの割り当てを変更できるソフトウェア製品「3PAR Dynamic Optimization」を発表した。

[高橋睦美,ITmedia]

 米3PARdata(3PAR)は、サービスを停止させることなくRAID構成やリソースの割り当てを変更できるようにするソフトウェア製品「3PAR Dynamic Optimization」を発表した。

 3PAR Dynamic Optimizationは、同社が提供するストレージアレイ「InServ Storage Server」と組み合わせて利用する。これまで、システムをいったん停止させ、場合によっては別のディスクアレイにデータを移行したり、再プロビジョニングといった作業を行う必要があったボリューム属性/構成の変更作業を、簡単に、かつサービスを停止することなく実現できる点が特徴だ。

 具体的には、RAID構成およびパリティ比の変更のほか、ドライブやプロセッサ、ポートといったシステムリソースの割り当て変更、さらには利用するディスクドライブの回転数や容量、ファイバチャネルかATAかといったポートの種別までを変更、制御できる。3PARではこうした属性をストレージの「サービスレベル」と表現している。

 米3PARのマーケティング担当副社長、クレイグ・ヌネス氏は、Dynamic Optimizationによって「ストレージのQoSを1つのコマンドで変更し、最適化できる」と述べた。同社ではこれまで、割り当てベースではなく、書き込みに基づいて動的にディスクを割り当てる「シン・プロビジョニング(Thin Provisioning)技術」を特徴としてきたが、Dynamic Optimizationはそれに続く大きな技術だという。

 サービスを継続しながらストレージのサービスレベルを変更できれば、「容量やパフォーマンスを最適化できる。ひいてはコストの削減に貢献できる」(ヌネス氏)。

ヌネス氏 「伝統的なストレージベンダーとは異なり、われわれは余分なディスクを売ろうとは思わない。『必要な分だけ支払い、あとはいらない』という考え方だ」と述べたヌネス氏

 たとえば、オンラインショッピングサイトなどでは、クリスマスシーズンの繁忙期に備えて余分にストレージを導入しておくことが多い。しかしInServ Storage ServerとDynamic Optimizationを組み合わせれば、同じディスクのRAID構成を動的に変化させ、ピーク時は信頼性に目をつぶる代わりにディスク容量を一時的に拡張させるという運用が可能になる。

 また、多くのストレージベンダーが、ストレージ容量の効率的な利用とコスト削減を支援するアプローチとして「ライフサイクル管理」を提唱しているが、Dynamic Optimizationはそれにも役立つという。同じデータでも、日数が経ち参照回数が減るにつれてRAID構成やディスクの種別を変更させることで、常に最小限の容量で保管できるようにするという。

 ヌネス氏がもう1つ着目しているのが、サービスプロバイダーやデータセンターでの運用だ。「今はサービスレベルの変更に2週間ほどを要しているが、Dynamic Optimizationによってサービスを停止させることなく、オンデマンドで顧客の要望に応えられるようになる」(同氏)。

 「Dynamic Optimization技術により、データのライフサイクル全般を通じて、常に費用対効果の高い形でキャパシティを維持できる」とヌネス氏は述べ、さらに今後は、ポリシーに沿った形でのサービスレベル変更を提供していく予定だとした。

 3PAR Dynamic Optimizationの価格はオープンプライスで、米国での参考価格は1万ドルから。既に出荷可能な状態にあり、データセンターやサービスプロバイダーのほか金融機関、政府/自治体などを対象に販売していくという。

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