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» 2005年05月31日 19時34分 公開

特集:Skypeは企業IP電話を変えるか:「Skypeはビジネスでもさまざまに使える」 Niklas Zennstromインタビュー

使い勝手のよさがネットユーザーにうけ、短期間に爆発的に利用者を増やしたSkype。KaZaAの生みの親にしてSkype設立者であるNiklas Zennstrom氏に、その目指すところを聞いた。(関連特集)

[N+I NETWORK Guide]

N+I NETWORK Guide 5月号(2005年)より転載しています

 登録ユーザー間では通話料無料、その使い勝手のよさがネットユーザーにうけ、短期間に爆発的に利用者を増やしたSkype。開発元のSkype Technologies社は、企業利用をも見据えたさまざまなビジネス展開を計画しているという。

 同社はSkypeの業務利用についてどのように考えているのか。ルクセンブルクに本社を置くSkype Technologies CEOのNiklas Zennstrom氏に話を聞いた。


―― Skypeは本来パーソナルユースのソフトであり、仕事での利用は想定していない。どのようなビジネスモデルで収益を得るのか。

Zennstrom氏(以下、Zennstrom) Skypeはご存じのとおりソフトウェアも通話料も無料のIP電話だが、それを武器に非常に多くのユーザーを獲得した。弊社で調査したところ、3割はビジネスユースのユーザーだ。収益は、企業利用で必要となるSkypeOut/In機能、搭載予定のボイスメール機能といった付加価値サービスを通じて得られる。

―― SkypeInやボイスメールのサービスはいつごろ利用可能か。

Zennstrom 双方とも現在ベータテスト中だ。ボイスメールは、近々世界で同時に搭載されるだろう。ただし、SkypeInについては、電話番号の割り当てといった問題は国によって事情が違うので、国別に対応していくことになる。日本でいつ対応するのかは未定だ。

Zennstrom氏 Skypeの開発者でもあるNiklas Zennstrom氏。KaZaA、PeerEnablerといったP2Pツールを世に知らしめた

―― ビジネスシーンでは、どのような使い方があるか。

Zennstrom 企業で、会社間、部門間の業務連絡に利用したり、海外の取引先企業との通話用に使ったり、広くいろんな使い方ができる。グループウェアとの連携もその1つ。グループウェアのインタフェースを通じて、Skypeのエンジンを仕事の効率化に生かせる。SkypeのAPIをデベロッパーに公開したのは、さまざまなツールと連携させることでビジネスでの可能性を広げるためだ。

―― 日本では、P2Pに対して否定的な意見もある。企業システムでP2Pを使うことについて、どのように考えるか。

Zennstrom 残念ながら、P2Pのツールにネガティブなイメージが残っているのは事実だが、Skypeではファイル共有はしないし、セキュリティ上、抜け道的なこともしていない。現状、企業を危険にさらすような問題はないので、システム管理者にはSkypeのトラフィックが流せるよう、プロキシの設定をしてほしい。

―― 日本市場に対する考え方・戦略を教えてほしい。

Zennstrom 取引のある国の中でも大きなブロードバンド市場を持っているので、大切にしたいと考えている。自然普及ではカバーできないユーザー層もあるので、さまざまな企業とパートナー関係を結んで、Skypeの市場をさらに成長させる。周辺機器ではバッファローと戦略的な提携をしているが、ソフトウェアベンダーやサービスプロバイダーなどパートナーの候補は多い。また、通信事業者と組む場合は、できるだけ早期に050番号の割り振りを行い、SkypeInを利用できるようにしたい。



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