ウォッチガード、シトリックスの技術活用したSSL VPNアプライアンスを投入

ウォッチガード・テクノロジージャパンは、シトリックス・システムズの技術を活用したSSL VPNアプライアンス製品「Firebox SSL Core VPN Gateway」を発表した。

» 2005年08月24日 10時09分 公開
[ITmedia]

 ウォッチガード・テクノロジージャパンは8月23日、シトリックス・システムズの技術を活用したSSL VPNアプライアンス製品「Firebox SSL Core VPN Gateway」を発表した。

 同社はこれまで、中小規模企業をターゲットとしたファイアウォール/VPNアプライアンス「Firebox Xシリーズ」を提供してきた。このハードウェアをベースに、シトリックスの持つSSL VPN技術やターミナルサーバ機能などを搭載して提供する。

 Firebox SSL Core VPN Gatewayは、Firebox Xシリーズをはじめとする既存のファイアウォール/VPN機器と組み合わせて導入する仕組みだ。IPSec VPNのように相手を特定し、コントロールできる環境というよりも、パートナーや顧客を含んだゆるやかなセキュアアクセス環境向けに提供していく。

 同製品では2つのモードでSSL VPN接続を利用できる。1つは、SSL VPNもともとの特徴である、Webブラウザだけでセキュアなリモートアクセスを実現する「KIOSKモード」。シトリックスの技術を用い、端末には画面イメージだけを送信することにより、データそのものがクライアントに残らないようにする。これにより、不特定多数のユーザーが利用するキオスク端末やインターネットカフェにおける情報漏えいのリスクを削減する。

 もう1つは、WindowsやLinux対応の専用クライアントソフトウェアをインストールして利用する「Secure Access clientモード」だ。この場合は、Webアプリケーションだけでなくクライアント/サーバ型のアプリケーションやVoIPといったリアルタイムトラフィックについてもサポートする。また、アクセス時に端末のパッチ適用状況やウイルス対策ソフトのアップデート状況を検査し、一定水準を満たさない限りアクセスさせないようにする機能も備えている。

 Firebox SSL Core VPN Gatewayの特徴は、導入/設置が容易で、専用エージェントも自動的にアップデートできること。また、最大接続ユーザー数を抑え、シトリックス自身が提供するSSL VPNアプライアンス「Citrix Access Gateway」が備えるアクセスコントロール機能も省く代わりに価格を抑えて、中小企業向けに低価格で提供することも特徴だ。

 「SSL VPNという優れたテクノロジを大規模企業だけでなく中堅、中小企業にも提供していきたい」(同社代表取締役社長の中井健二氏)。

 価格は、トンネル数5つまでの場合で71万7000円。別途ユーザーライセンスを購入することで最大205同時接続まで拡張できる。

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