Evans Dataは今月初め、EMIA地域において昨年、PHP、Perl、およびPythonの開発者が減少したことを明らかにしたが、ZendとOracleはいっそうの推進を図るべく、「Zend Core for Oracle」のβ版をリリースした。(IDG)
Zend TechnologiesとOracleは米国時間8月29日、OracleデータベースとPHP(Hypertext Preprocessor)プログラミングを連携させるツールのβバージョンをリリースした。PHPは、Javaや.NETによるアプリケーション開発の枠組みに対する重要なオルタナティブ(代替手段)や補完する手段になりつつある。
Zendによれば、PHPはWebアプリケーションやWebサービスを開発するためのプラットフォームとして提供されている。Oracleデータベースと統合するためのPHP環境、「Zend Core for Oracle」はOracle Technology NetworkかZendのWebサイトから無償でダウンロードできる。
「(Zend Core for Oracleは)Oracleのライブラリーをバンドルしたテスト済みのPHP(製品)だ。すぐにPHPとOracleを連携させることができる」と話すのは、Zendの共同創設者であり、現在も技術担当副社長を務めるアンディー・グートマンズ氏。
「Webアプリケーションの開発であれば、組み立てて走らせるまでたったの3分だ」(グートマンズ氏)
最終版は9月後半に出荷される予定だが、それも無償で提供される。Zendは付随するサポートサービスやツールを販売している。
PHPは、良く知られているオープンソースのLAMP(Linux、Apache、MySQL、およびPerl/PHP Python)と呼ばれるスタックの一部であり、Oracleだけでなく、IBMからも注目されている。IBMは、同社のDB2をZendの環境と連携させている。Zendでは、銀行のシステムのように負荷のかかるトランザクションシステムにはJavaが適していることを認めているが、そうしたアプリケーションのフロントエンドには向いているとしている。
Zend Core for OracleにはOCI8(Oracle Call Interface)ドライバが同梱される。このドライバはCコードレベルのAPIを提供しており、PHPもまたCコードで書かれているという。
PHPをめぐる最近の盛り上がりにもかかわらず、Evans Dataは今月初め、PHP、Perl、およびPythonを利用する開発者が昨年、中東、アフリカ、および欧州の地域においては減少したことを明らかにした。
しかし、これにはZendは懐疑的だ。
Zendでビジネス開発を担当するマイク・ピネット副社長は、「われわれもそのレポートは読んだが、幾人かのインダストリーアナリストらは、レポート中の資料やデータを信じないと言っていた」と話す。
「PHPメーカーとして言えば、そのような減少は決してない」とビネット氏。Zendの売り上げは倍増しているという。
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