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» 2005年09月16日 08時45分 公開

200名以上が集結! マイクロソフトのIT推進全国会とは?

マイクロソフトの中小規模事業所IT化支援策「全国IT推進計画」の1つであるIT推進全国会とは? ユーザーにとって、またパートナーにとってどのようなメリットやチャンスがあるのか。

[柿沼雄一郎,ITmedia]

 9月15日、マイクロソフトが主催するIT推進全国会の関東地区総会が東京都内で開催された。中小規模事業所を顧客ターゲットとしたパートナーなど、およそ200名以上が集う一大イベントだ。

 このパートナー会は8月31日から全国7カ所を回り、この関東地区での開催が最終となる。関東甲信越の各地からSIerやハードベンダーなどが集結し、7カ所中最も多くの人々が集まった本会となった。

 マイクロソフトは、2001年10月から国内の中小規模事業所向けにさまざまな施策を行っている。同社業務執行役員 ゼネラルビジネス本部長 森上寿生氏は当時をこう振り返る。「顧客の反応は、ITって何? とか、それを使うと儲かるの? といったものだった。製品ではなく“IT”の使い方をセミナーなどで啓発していくというのが活動主体だった。」

業務執行役員 ゼネラルビジネス本部長 森上寿生氏

 これがIT推進全国会なるものである。マイクロソフトとパートナーがともにIT化を志す中小規模事業所の相談に乗り導入を助け、導入後は活用のトレーニング支援を行うなど幅広く活動することで、市場開拓やビジネスチャンスの創出を目指している。パートナーの中にはITコーディネーター(MSITC)やMOTS(Microsoft Official Training School)といったスペシャリストも存在し、ワンストップで多角的なITソリューションが提供できることが強みになっている。

 こうした活動の結果、ようやくITが認知されはじめ、「(ITを入れると)良さそうだ、という方向性にはなってきている」(森上氏)というのが現在の段階だという。

 中小規模事業所のIT化の流れについて、マイクロソフトは次の4つのフェーズ、「啓発」「相談」「導入」「活用」で表している。現在は啓発がほぼ完了し、そのあとの「相談」「導入」フェーズ、つまり「誰に? 何を?」という声になってきている。

 こうした中小規模事業所の声に対して同社は、IT実践塾や経革広場、スマートビジネスキャンペーンなどの施策を広げ、製品や導入法、そして使い方などの提示を行ってきた。その結果、2005年度では経革広場でひと月に約100件程度の受発注の成約が見られるようになったという。また、中小規模事業所向けのサーバ製品であるWindows Small Business Server(SB Server)は前年比で二倍の成長率を達成した。

 では、今後の中小規模事業所に向けたビジネスでは何がポイントになるのか。それは「とくにパートナーとともに顧客へ具体的な提案ができるような活動」だと森上氏は言う。ISVパートナーやハードウェアベンダーとの協業、そして実際のエンドユーザーの相談者となるITコーディネーターらから構成される全国IT推進研究会との連携をさらに深めて、顧客へのアプローチを目指す。最終的な狙いは上記4つのフェーズがうまくサイクルするようになり、中小規模事業所におけるIT活用の幅が広がっていくことだ。

 また、同ゼネラルビジネス本部 IT推進統括部 統括部長の石澤一良氏は、「いま、中小規模事業所がIT化に際して抱えている懸念事項は、『どこで買うのか、どこが信頼できるのか』だ」と述べる。

ゼネラルビジネス本部 IT推進統括部 統括部長 石澤一良氏

 こうした状況に対して、IT推進全国会はその認知度の向上やパートナーのトレーニング、サポート、協業や販促といった支援を行っていくと説明、「単なる販売会社の集まりではなく、得意分野を持つ人々の情報交換、交流の場へと活用していただきたい」(石澤氏)

 2005年11月には、SNSとブログを使ったパートナーどうしの交流サイトを開設、また12月には同社のWebページであるスマートビジネスセンターへ、パートナーや優れたソリューションの紹介プログラムを盛り込んでいくなど、パートナー支援の強化を図っていくという。

 さらにMOTSについてはマイクロソフト ラーニングソリューション部 部長の内野良昭氏がその役割と、前日に発表された新しい施策を説明。エンドユーザーの業種別に専門的なIT知識を備えた総合ITトレーナーとして活動を期待するという。

ラーニングソリューション部 部長の内野良昭氏

経営者へのアプローチでは信頼感の醸成を目指す

 実際に中小規模事業所の経営者がIT化を考えるとき、なくてはならないのがITコーディネーター(ITC)の存在である。いわばベンダーとエンドユーザーの橋渡し的役割を担うITCだが、特に公認会計士・税理士の資格を持つITC105名で構成されているのが、全国IT推進研究会(MSITC)だ。

健全経営サポートセンター/古川会計事務所 古川 茂氏

 税理士である古川氏は会計人ITCによる全国IT推進研究会(MSITC)の会長を務め、さまざまな経営者の相談および指南役として、信頼関係を築いてきた経験を持つ。

 「ITを薬に例えると、われわれは町医者で経営者は患者、そしてITベンダーは薬剤師だ。薬剤師は医者の処方箋がなければ患者に薬を出すことができない」と古川氏はITCの立場を説明、こうした関係の中からお互いの信頼感を醸成することが何よりも重要と述べる。

 また、ソリューションベンダーの立場から協立情報通信 代表取締役の佐々木茂則氏も、「現代は情報ベースの戦略・戦術を立てる社会。単なるパッケージを売るのではなく、人と人で折衝するビジネス、それが信頼を築くための方法だ」と指摘した。

協立情報通信 代表取締役の佐々木茂則氏

 「Microsoft SB Serverは大きな可能性を秘めた製品で、さまざまな利用法がある。それをいろいろな形で顧客へ提示していく。情報の創造や共有の広場、それがSB Server、そしてこの全国会だ」(佐々木氏)

 ハードウェアベンダーからは日本ヒューレット・パッカード マーケティング統括本部 アライアンスマーケティング本部 マイクロソフトアライアンス部 部長の春木菊則氏が、FLP(Frontline Partnership)と呼ばれるマイクロソフトとの長期戦略アライアンスを取り上げ、ISVパートナーや販売パートナーへの支援体勢を説明した。

日本ヒューレット・パッカード マーケティング統括本部 アライアンスマーケティング本部 マイクロソフトアライアンス部 部長の春木菊則氏

 販売パートナーとの共同セミナーやトレーニング、販売インセンティブに関するキャンペーンやイベントを展開していくほか、パートナーが必要とする販促ツールなどを提供するポータルサイトも開設して、総合的な支援を行っていくと表明した。

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