会計は昔「そろばん」今「ERP」でグローバル化「次世代」中堅企業はITで利益を出す(3/3 ページ)

» 2005年10月14日 08時16分 公開
[多田 滋,ITmedia]
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連結経営での経理の位置づけ

 会計基準での連結重視が進むと、経理業務は、グループ会社各社で個別に行う業務ではなく、グローバルに共通な業務という位置づけになる。グループ会社間でシェアードサービスという形でこれを実現している企業もある。ERP上でこれを実現するには、勘定コードの統一はもちろんのこと、業務そのものの標準化を促進させる必要がある。

 そして、究極的には、各国子会社の経理部門は、あたかも一つに合体したかのような部門になると予想される。既に、国をまたいで各国の経理業務をシェアードサービス化しているところもある。また、内部統制の観点からも、1社で何もかもを行うより、経理業務の機能単位に会社間で分担させる方が望まれる。

次は内部統制とプロセス再構築

 2008年に日本版SOX法の導入がうわさされている。米国で2002年に成立した企業改革法(サーベンス・オクスレー法:SOX法)と同様の法律が日本でも制定されるとのことである。この法律によっても、経理担当者の仕事の範囲は、単なるお金の計算だけでなく、仕事のプロセス全般まで範囲が広がることになる。グローバルな視点から、グループ企業全体を見渡した業務を、ITを駆使して再構築する場面が想定される。これによって、ますます、経理マン/ウーマンは、仕事の範囲がますます広がり、忙しい日々が続くことになる。

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