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» 2005年10月28日 08時59分 公開

「IT経営百選」に見る理想の中堅企業像:「下請け」から抜け出すIT戦略――親会社は顧客に数倍の見積もりを出していた! (2/4)

[宍戸周夫,ITmedia]

IT化には熱心

 もともと、東海バネ工業はIT化に熱心だった。製造工程でのIT化はすでに25年の歴史を持ち、受注から製造、検査、出荷だけでなく、経理と外注先までもがオンラインで接続されている。そのため、受注したバネ一個一個について、進捗状況を確認することができる。また、営業部の端末からもリアルタイムで把握できるようになっている。

 社内のコミュニケーションという面からも、社内メーリングリストやグループウェアの活用によって、経営トップから一般従業員までがリアルタイムで同じ情報を共有。また自社開発の「T-net」で各種の電子ファイルも共有している。

 「どのような会社でも、少なからず勝負できるものは持っている。しかし、それを生かしきれているかどうかがポイントになる。差別化できるのは製品なのか、人材なのか、技術なのか、何が会社を引っ張っていけるのか。そこに特化したビジネスモデルを作り上げ、それを実現するためにITがある」と野口室長は指摘する。

 中小企業には、大企業にはない良さもある。そのひとつは選択と集中だ。中小だからこそ得意な分野に特化してビジネスを推進することができる。

優良顧客を囲い込むシャボン玉石けん

 福岡県北九州市にあるシャボン玉石けんは、天然油脂原料からできる無添加石けんの製造販売に的を絞り、通信販売の顧客登録数約19万人を擁している。そのうち年会費2000円の正会員で3万人という組織を確立している。これは、同社を支えるきわめて優良な顧客層である。

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