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» 2005年10月28日 08時59分 公開

「IT経営百選」に見る理想の中堅企業像:「下請け」から抜け出すIT戦略――親会社は顧客に数倍の見積もりを出していた! (3/4)

[宍戸周夫,ITmedia]

 しかも通信販売だから顧客の意見、要望を迅速かつ正確に把握し、それを販売管理や製品作りに行かすことができる。これによってリピートオーダー層を定着させることができ、しかも流通コストも削減できる。商品の値段はやや高めだが、無添加石けんという限られた分野で優良顧客をしっかりと抑えている。

 「同社の場合は無添加石けんという分野に的を絞り、価格競争はしないという方針を貫いている。大手メーカーでは、たとえば液晶、プラズマディスプレイなどのように最後は低価格化競争に陥り、体力勝負または買収合戦になるというケースが多いが、中小は集中と選択でむしろそれを避けることができる」というのが野口室長のコメントだ。

野口室長

 シャボン玉石けんは、無添加石けんという商品自体で差別化している例だが、メガネという差別化の難しい分野で最優秀賞に輝いたのが21(広島市)である。“メガネの21”として全国的にFC、VC展開をしており、高い知名度を誇る企業だが、最大の特徴は、儲かった分はすべて社員に還元するという従業員満足度、パートナー企業満足度最優先の経営方針だ。この取り組みにより、売上高経常利益率は0.5%と極めて低い値で、内部留保はほとんどないが、それによって組織をきちっと固めている。

 取引先20社ともエキストラネットを通じて公開うち合わせをしており、いわゆるWin-Winの関係を築き上げている。一方で、社内会議もイントラネットで行い、損益/評価などの経営情報も完全に公開している。契約社員も一般社員と同じ情報を共有できる環境が整っている。

 そのほかにもまだまだ、こだわりのビジネス戦略とIT化で成功している企業は数多い。

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