シックス・アパートと日本オラクルは6日、エンタープライズ向けのブログソリューションで協業発表を行った。同日、Oracle Database対応のMTβテストも開始した。
シックス・アパートと日本オラクルは12月6日、Movable Type(シックス・アパート)を利用したエンタープライズ向けブログソリューションに向けた協業発表を行った。その第一段階として、オラクルの「Oracle Database」と「Oracle Fusion Middleware」をサポートするMovable Typeの提供を予定し、βテストの受け付けを6日から開始している。これまでのMovable Typeは、MySQLとPostgreSQL対応だったが、拡大されることになる。
記者会見では、日本オラクル、アドバンスソリューション本部の林 徹部長から現在のブログ市場について同社がどのように見ているかがコメントされ、個人利用の日記目的を始め、マーケティング目的のビジネス利用、そして今回の狙いとなる社内向けの分類があることが語られた。
協業による対応データベース拡大によって、Movable TypeはOracle Fusion Middlewareによる統合、そして一元管理されたミドルウェア上で動作可能なソリューションへの足がかりをつかむ。基幹に入り込むことを想定し、セキュリティ対応を始め、情報管理体制の構築や運用コストの削減を図りながら、ブログによる更新が容易という特徴を生かすことで、社内の情報共有を促進させることが狙いという。さらにOracle Collaboration Suiteで統合されたファイル管理、メール、スケジューラなどとの連携により、企業の情報共有に必要なコラボレーション環境のすべてがプラットホーム上にて実現するとしている。
会見ではOracle PortalとMovable Typeが統合された画面イメージもデモで示された。社内ポータルの具体的なイメージを見せ、フロントエンドの作り込みでブログ利用がほかの社内サービスと融合可能なことを強調した。
なお、シックス・アパートから提供された「Movable Type 3.2 Oracle Database 10g 対応版」のβテストは、専用の申し込みフォームから申請を行う。Oracle Database 10g対応版は、前述のようにMovable Type 3.2のデータベースに、Oracle Database 10gを利用可能にしたもの。βテスターは、Movable Type 3.2およびOracle Database 10gを所有しているユーザーが対象となる。申し込み後、シックス・アパートからメールで連絡するとのこと。現在はまだβ段階のため、製品形態や価格については未定、と会見でコメントされた。
シックス・アパートでは、9月に発表したMovable Type 3.2以降、法人向け開発のベースを米国から日本へ移して、新たにエンタープライズ市場に向けて強化することを発表している(関連記事)。今回の日本オラクルとの協業も、これまで法人ユーザーから寄せられた数多い要望の一つであるとコメントしている。今後両社は、統合ID管理、コラボレーション環境「Oracle Collaboration Suite」との連携など、企業システムで必要とされる製品連携に関しての調査や検証を実施、企業向けブログシステムとして提供していくという。
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