インタビュー
» 2006年02月20日 09時01分 公開

IT投資の主役はコンタクトセンターになる――GenesysのハイデンCEO (2/2)

[聞き手:怒賀新也,ITmedia]
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経営者にとってのメリット

ITmedia ユーザー企業の経営者の観点から見たIP化のコストメリットは何ですか。

ハイデン CEOならだれでも、コスト削減策を常に探しており、IPはそれを実現してくれる技術として広く知られています。ただし、Genesysのソフトウェアを導入してコンタクトセンターを構築した時点で、コスト削減効果を十分得られるため、必ずしもIP化によるコスト削減を第一義的に考えることはないかもしれません。

 むしろ、Genesysのユーザー企業は、IPという新しい技術基盤上で新しいアプリケーションを構築できることを重視しています。

ITmedia 日本では、2007年問題という言葉がキーワードとして話題になっています。これは、メインフレームをはじめとした企業の基幹システムを構築した世代が、2007年に一斉に定年退職してしまうというものです。端的にいえば、メインフレーム後の情報システムをどうするのか、というレガシーマイグレーションと関連して語られることが多いです。

ハイデン それを聞くと、米国で昔流れていたあるコマーシャルを思い出します。そこでは、80歳くらいのおじいさんが、「われわれはついに、COBOLでアプリケーションを作った。それは2000年にシャットダウンするようになっているから、それまでは必ず仕事があるのだ!」といったものでした。それが、いわゆる2000年(Y2K)問題を話題にしたコマーシャルでした。実際には、1999年の終わりからいろいろな人々が、Y2K対応のための対策をしましたが、実際には何も起こりませんでした。おそらくそれと同じような問題だと思います。時間を区切ることで、何かを変化させようという(マーケティング的な)動きなのではないでしょうか。

ITmedia それに関連して、コンタクトセンターをレガシーから新たなものにリプレースしようとする企業にとって、どのような課題がありますか。

ハイデン Genesysのユーザー企業ならば、「TDMからIP化する」という意味合いになりますが、実際にはほとんど問題はないと思います。というのは、Genesysの場合は「Genesys Software Routing Engine」というソフトウェアのエンジンでルーティングを行っています。PBXでルーティングを行うシステムとは違います。また、IP化した場合もルーティングはソフトウェアベースです

ITmedia ビジネスを展開する中で、世界のIT投資についてどのように感じていますか?

ハイデン IT投資は全体に伸びると感じています。特に、カスタマーサービスとセキュリティ分野については大きな伸びを見込む声が多いです。そのため、Genesysにとってもいいビジネス環境だと考えています。

ITmedia ここ数年、特にアプリケーション業界で、M&Aの動きが激しくなっています。これを業界の縮小ととらえるのかなど、見方が分かれている状況です。

ハイデン その通りです。確かにシリコンバレーの企業には、「自分たちが成長するか、あるいはどこかを買収しよう」という考え方があります。OracleによるPeopleSoft買収をはじめ、MicrosoftやSAPなどを含めて、今後もM&Aの動きは続くでしょう。

 Genesysの場合は、すでにAlcatelに買収されていますので、今後は、親会社のAlcatelがどこかに吸収される可能性もあるでしょう。

ITmedia 世界のユーザー企業の間で現在話題になっているテーマはありますか。

ハイデン 米国、欧州を訪れてよく聞くことは、コンタクトセンターとバックオフィスをどのように統合するかという問題です。また、IP化することのメリットをどのようにとらえればいいか、という点も議論が起きているポイントになっています。



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