Novell BrainShare 2006:初日リポート(3/3 ページ)

» 2006年03月29日 09時05分 公開
[Joe-'Zonker'-Brockmeier,japan.linux.com]
SourceForge.JP Magazine
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実地に体験する楽しみ

 月曜の晩、私はかなりの時間を現場のNovellの「研究室」でSLED 10、ZENworks 7、AppArmourを眺めながら過ごした。通常のレビューのときと同じ調子でこれらのソフトウェアについて話を聞き出したわけではないが、技術の一部について実地で見聞する機会を得た。もしAppArmourが実世界でもNovellによるデモと同じように動作するとしたら、素晴らしいことだ。

 コーワン氏とは彼が基調講演で行ったのと同じデモの全体についてじっくり話し合った。基本的に、AppArmourプロファイルの作成は、AppArmourがアプリケーションを「プロファイル(分析してその概要を推測)」できるように、アプリケーションのパスを指定して数回プログラムを実行するだけで行える。使い方はとても簡単に見える。しかし、FirefoxまたはOpenOffice.orgのようなアプリケーションでは、システム上のより多くのファイルにアクセスする傾向があるため、プロファイルの作成がApacheのようなアプリケーションよりもずっと難しくなることをCowan 氏は認めている。彼によると、ユーザーが自分自身でプロファイルを作成する心配をせずに済むように、NovellはSLESおよびSLEDとともに多数のデフォルトプロファイルを提供する予定だという。

 ZENworksもまたかなり役に立ちそうだ。このZENworksには、LinuxとDell製ハードウェア向けのパッチ(修正プログラム)のロールアウトを行うための非常に簡単な方法が用意されている。例えば、BIOSのパッチは、対象のコンピュータが何台あってもZENworksのWebベースのインタフェースを使ってわずか数回のクリックで導入できる。もちろん、現時点ではDell製品に限られるという大きな問題があるため、Hewlett-PackardやIBMなどのほかのベンダーからハードウェアを購入したユーザーにはこのオプションはまだ使えない。Dell以外のハードウェアベンダーともNovellは同様の提携を進めようとしているようだが、この件について同社はこのカンファレンスでは何も認めていない。

 多くの人々がCompizおよびXglを搭載したSLED 10の動作する映像を見ているが、彼らは自分で動作させて確認したわけではない。私は、Novellのデモ用コンピュータの1台を20分ほど使用した。Intelの統合チップセットを搭載したDell製のデスクトップPCだった。少し動作にもたつきはあったが、そのほかの点では申し分なかった。Compizの機能は外観を非常に重視していながらも(ウインドウが小刻みに揺れる必要はないと思うが)、その多くはとても役に立つものだ。特に、ウインドウのタイリングとライブサムネイルの機能により、アプリケーションウインドウの巡回がかなり容易になっている。

カンファレンスはまだ続く

 月曜日の時間の大半を費やして、今年これからのNovellの製品およびLinux戦略について同社の役員に話を聞き、デモの実演を見た。今日(火曜日)はほとんど展示フロアにいて、Novellの顧客の反応をさらに調査するとともに、Novellのパートナーに話を聞き、SUSE Linux 10についてISV(独立系ソフトウェアベンダー)がどんなものを計画しているかを確かめる予定だ。

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