MS、ホスティング型メッセージングサービスの料金を明らかに

Microsoftの「Microsoft Exchange Hosted Services」は同社の「サービスとしてのソフト戦略」の重要な製品だ。このサービスではユーザーの人数に応じて月額料金を徴収する。

» 2006年03月31日 12時23分 公開
[Peter Galli,eWEEK]
eWEEK

 米Microsoftは、FrontBridge Technologiesと、昨年8月に同社を買収して獲得したセキュアメッセージングソリューションのブランドを変更した(関連記事参照)

 FrontBridgeは「Microsoft Exchange Hosted Services(EHS)」というブランドになり、4つの分野――フィルタリング、アーカイブ、継続性、暗号化――でホスティング型サービスを提供すると、同社のEHSディレクター、エロン・ケリー氏はeWEEKに語った。

 これはExchange Serverソリューションポートフォリオの最新のメンバーでもあり、Microsoftの「サービスとしてのソフト戦略」の重要な製品でもあるという。

 Microsoftは3月30日に、各サービスの新しいユーザーごとのライセンスモデルについて詳細を発表する。これらサービスはパートナーとMicrosoftの営業部隊を通じて販売され、Microsoftのボリュームライセンスプランの下で利用できる。

 Microsoft Exchange Hosted Filteringはユーザー当たり1カ月1.75ドルからで、30日間の無料トライアルが提供される。これは複数のフィルターを組み込み、企業に出入りする電子メールをスパム、ウイルス、フィッシング詐欺、電子メールポリシー違反から積極的に守る手助けをする。

 Microsoft Exchange Hosted Archiveは、ユーザー当たり1カ月17.25ドル。電子メールやインスタントメッセージのための高度なアーカイブシステムで、企業が電子通信システムにおいて各種の規制や法的要件を満たす手助けをする。

 Microsoft Exchange Hosted Continuityは、電子メール環境で予定外の障害が起きた際にも電子メールに継続的にアクセスできるようにするセキュリティ強化型Webインタフェース。料金はユーザー当たり1カ月2.50ドル。

 Microsoft Exchange Hosted Encryptionはユーザー当たり1カ月1.90ドルで、ユーザーが暗号化されたメールをデスクトップから直接送受信できるようにして、電子メールの機密性を守る手助けをする。

 ArchiveとContinuityサービスはExchangeにのみ対応するが、FilteringとEncryptionサービスはほとんどのメッセージング・電子メールシステムと連係するとケリー氏は語る。

 EHSのグループプログラムマネジャー、フィロ・デスーザ氏は、4月半ばに登場するバージョン5.3、年内あるいは2007年初めに「Exchange 12」に合わせてリリースされる6.xを含む今後のEHSのロードマップについて詳説した。

 Microsoftは3月初めに、Exchange 12の最初のβ版のテスターを拡大し、CTP(Community Technology Preview)を各国の20万人のTechNetとMSDNの会員にリリースした(3月2日の記事参照)

 「EHS 5.3の新機能には、フィルタリングのさらなる最適化、全文アーカイブのインデックス化の高速化、エンドユーザー向けのSpam Quarantineの言語サポート追加などがある」(デスーザ氏)

 このリリース以後、Microsoftは3〜4カ月おきにアップデートを提供する。6.xはContinuityおよびArchiveサービスに予定表とアドレス帳のサポートを追加し、Spam QuarantineとAdmin Centerのディレクトリ統合を改善し、言語サポートを拡大するという。

 MicrosoftはFrontBridgeを買収して以来、顧客基盤が25%、提携リセラーの数が20%増えたとケリー氏は言う。3D International、Allen Matkins Leck Gamble & Mallory、Georgia-Pacific, Los Angeles World Airports、McLarens Canada、Montgomery & Co.、RSM EquiCo Capital Markets、Sony Pictures Entertainmentなどを新たな顧客として獲得したという。

 新興企業向け投資銀行Montgomery & Co.の管理担当副社長サンドラ・グリンカー氏は発表文の中で次のように述べている。「当社は登録ブローカー・ディーラー、そして全米証券業者協会のメンバーとして、規則や規制を守ることを法により義務付けられている。ホスティング型のアーカイブとフィルタリングサービスは、コンプライアンスを保てているという心の平安をもたらすだけでなく、メッセージング環境の管理時間を大きく削減するシンプルでコスト効率の高いソリューションを提供する」

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