このコンテンツは、オンライン・ムック「運用管理ツールで何ができるのか」のコンテンツです。関連する記事はこちらでご覧になれます。
システムのセキュリティ対策として、ファイアウォールの設置やウイルス対策ソフトの導入といった基本的な対策に加え、セキュリティホールをふさぐことが重要である。あわせて最近は個人情報漏洩防止が急務であり、これらの対応も管理者の重要な仕事だ。
クライアントのセキュリティ対策で最初に行うべきことは、ウイルス対策ソフトの導入だ。この際、ウイルス定義ファイルを最新の状態に更新することと、ウイルス対策ソフトを常駐させておくことは必須になる。せっかくウイルス対策ソフトを導入しても、定義ファイルの更新などのクライアント管理をおろそかにしては、いつ攻撃に遭うか分からない。定義ファイルの更新作業を各クライアントのユーザーに依頼しても、各人によって異なる対応になってしまい、中にはまったく定義ファイルの更新を行わないユーザーも出てくるだろう。
この問題を解決するのが、ソフトウェアや定義ファイルのバージョン確認、常駐の有無の確認などを行うクライアント管理ツールである。これを利用することで、定義ファイルは最新かどうか、常駐しているかどうかといったことを管理者が把握できる。また、ウイルス対策ソフトの状態だけでなく、Windowsのセキュリティパッチの適用状況などの確認を行うツールもある。さらにリモート操作機能を導入すれば、クライアントユーザーに代わって、管理者がクライアントを遠隔操作し、ウイルス定義ファイルの更新やパッチ適用などの作業ができる(図1)。
また、ウイルス対策ソフトだけでなく、OSのセキュリティパッチの適用も重要になる。これもウイルス対策ソフトと同じようにユーザーに対応を任せるとクライアントごとにパッチの適用状況が異なることになるだろう。したがって、OSのパッチ適用状況も運用管理ツールを利用して管理するのが望ましい。
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