Oracleが買収を目指し交渉中だと伝えられていたJBossが、Red Hatに買収されることになった。共通の理念を背景に、オープンソースインフラ普及促進とSOAへのシフト加速を目指す。
米Red Hatは4月10日、オープンソースミドルウェアのJBossを約3億5000万ドルで買収する合意を交わしたと発表した。JBossをめぐっては、Oracleが買収を目指し交渉中だと伝えられていた。
JBossがRed Hatを選んだのは、開発の簡素化と導入コスト低減を図り、専門的サポートと高度な管理ツールの提供でミッションクリティカルな分野にも安全に導入してもらえるようにするという、共通の理念を持っていることによると説明している。
「オープンソース開発モデルは顧客にとって有利な方向にエンタープライズIT経済を変化させていくという信念において、Red HatとJBossは完全に一致している」とRed Hatのマシュー・ズーリックCEO。
Red HatはJBossの買収により、企業のオープンソースインフラ採用に弾みがつくだろうと予想。低コストのオープンソースプラットフォームで実行できる次世代のWeb対応アプリケーションを実現し、サービス指向アーキテクチャ(SOA)へのシフト加速を目指す。
Red Hatは買収金額の3億5000万ドルに加え、一定の業績目標を達成した場合は約7000万ドルを追加で支払う。内訳は現金40%とRed Hat普通株式60%。規制当局の承認を経て、5月末をめどに買収完了の見通し。
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