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» 2006年04月18日 08時30分 公開

「アイ・セイフティ」実験が提案する未来の子どもたちの防犯と交通安全激変! 地方自治体の現実(3/3 ページ)

[中村文雄,ITmedia]
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学校給食のモデルを安全対策に取り入れたい

 このような安全に対するサービスは自治体が主体となることが考えられるが、実際には難しい面もある。自治体が主体となると、すべての人々にサービスを提供しなくてはいけないため、サービスに関するハードルが高くなるからだ。

 「今回の実験のようにICタグを持っているユーザーにサービスを限定しないと、サービスを実用化することは難しい。サービスを受ける住民がコスト負担をして、それを自治体かNPOがサポートするという体制も考えられる。たとえば、学校給食は保護者がコスト負担しているが、それと同じようなモデルが適用できるかもしれない」(堀間氏)

 NTTデータは、地域の防犯や防災に関する情報をメールで配信できる「アイ・セイフティ・メール」を製品として提供する予定。また、学校などから情報提供を電話、メール、ファクスなどの複数メディアで届ける「FairCast-子ども安全連絡網」というサービスも2006年7月から提供する。

 「最初は地域へのメール配信やグループウェアから提供し、住民の意識が高まったところで、最もニーズが高い安全・防犯に関するサービスをサービスインフラに載せていくという方式が考えられる。サービスインフラを構築して、複数のサービスを展開することでコストを下げていきたい」(堀間氏)

 今回、実験に参加したケーブルテレビ会社のイッツ・コミュニケーションズ、警備会社の東急セキュリティはどちらも東急グループの一員であり、東急線沿線の街の価値を「安全」というブランドで向上させることを考えている。今回の実験も参加各社が安全という同じ目標を志向した結果、実施された。安全を確保するシステムを企業が提供して、住民と自治体がある程度のコスト負担をすれば、近い将来、新しい形で地域の安全を確保できる可能性がある。そのためにはサービスの運営全体を取りまとめる自治体やNPOの役目が重要になるだろう。

 子どもの安全を確保するための新たな試みを進める自治体は、このほかにも幾つか存在する。同特集では今回の横浜市青葉区のほか、都市部の自治体に対してこの分野に対する取り組みを取材した。こちらについても近日中にお届けする予定だ。


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