こうしたコラボレーションソフトウェアのコンテンツ管理機能を実現しているのが、データベースの技術である。上述したように共有ドキュメントはファイルサーバに置いて管理するのではなく、非定型データが扱えるデータベースに格納される。かつては、リレーショナルデータベースは非定型データの格納には向かないと言われてきた。実際に、リレーショナルデータベースでは、基本的にユーザー自身が構造を変更することはできない。しかし、現在のデータベース製品は、ワープロで書いた文書ファイル、表計算ソフトで作成したスプレッドシート、インターネット上に公開されているWebページ、画像や音声、動画などのマルチメディアデータ(紙文書からスキャンしたイメージデータも含む)など、構造が一定でないさまざまな非定型データを格納するための機能が備わっている。
そのため、コンテンツ管理製品のなかには、コラボレーションソフトウェアから発展したものではなく、データベース製品のラインアップから派生したものもある。また、XMLを利用して非定型データを格納するXMLデータベースも徐々に市場を形成しつつあり、高度な全文検索機能と組み合わせてコンテンツ管理を実現する仕組みを提供するソリューションも登場している。こうしたデータベース技術の発展が共有ドキュメントをより正確に、セキュアに管理するための基盤になっているのだ。
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