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» 2006年08月29日 17時43分 公開

Googleのアプリはエンタープライズに受け入れられるか? (2/2)

[Larry Dignan,eWEEK]
eWEEK
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 企業ユーザーを引き付けるためには、Googleアプリケーションのモバイル機能も充実させる必要がある。サウスカロライナ州公園・レクレーション・観光局のケビン・ベンソンCTO(最高技術責任者)は、「モバイル性に関して気になるのは、Exchange Activesync、BlackBerryサービス、Goodソフトウェアなどを使ってハンドヘルドデバイスと同期化する機能があるかどうかという点だ」と話す。

 「Googleが現在提供しているソリューション、あるいは既に発表したソリューションはどれも、モバイル機能を不可欠とする中小規模の企業のニーズに応えるものではない。Webベースのアプリに束縛されるというのは、アクセスと帯域幅の奴隷になることだ」とベンソン氏は批判する。

 アナリストらも、Googleが最新のアプリケーションバンドルによってエンタープライズプレーヤーになれる可能性は低いとみている。

 Merrill Lynchのアナリスト、ジャスティン・ポスト氏は、「Googleが向こう1年間で、ソフトウェアから実質的な収益を確保したり、同社のホスティング型製品で大企業市場に実質的な進出を果たしたりするとは思えない」と調査メモに記している。

 では、このゲームは最終的にどのような展開になるのだろうか。アナリストらによると、Googleの今回のアプリケーション攻勢は、同社の将来的な狙いを示唆しているという。

 UBSのアナリスト、ベンジャミン・シャフター氏は、「今回の動きは、コンピュータとしてのネットワークという考え方を示すものだ。これは久しく提唱されてきた考え方だ」と指摘する。

 一方、ウェブスター氏によると、Googleの取り組みの真の狙いはWindows Liveの打倒にあるという。Windows Liveは、コアOSをサービス型ソフトウェアの将来に結び付けることを目指したMicrosoftの取り組みである。

 しかしこの狙いさえも、Googleにとっては困難な挑戦になりそうだ。というのも、MicrosoftはWindows LiveをVistaに組み込もうとしているからだ。この囲い込み戦略により、MicrosoftのユーザーはOfficeから新しいアプリケーションセットに移行するよりも、Office Liveに移行する可能性が高そうだ。

 とはいえ、Googleは成長の可能性を秘めた零細企業や中小企業に狙いを定めることによって、ニッチ市場を確保できるかもしれない。

 ドーン氏が勤務するRed Octaneもそういった中小企業の1社であり、現在、Googleのアプリケーションを利用しており、これらのアプリケーションともに自社のビジネスが成長するのを望んでいる。

 「Googleはいずれ、Microsoft Officeのライバルになるだろう。しかし当面は、小規模企業にしか影響力を及ぼすことはないと思う」とドーン氏は話す。

 「Red Octaneは成長途上の企業であり、ある程度の規模になってしまった段階では、電子メールシステムをGoogleのアプリケーションに移行するのはリスクが大きすぎるだろう」(同氏)

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