内部統制は「守り」にすぎない、「攻め」のニーズにもこたえるシトリックスInterview(3/3 ページ)

» 2006年10月10日 07時30分 公開
[浅井英二,ITmedia]
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ITmedia それぞれどんなソリューションですか

大古 われわれは、「Constellation Technologies」と呼ばれる一連の新しい技術群を次世代のCitrix Presentation Serverに盛り込むことを明らかにしています。Constellation Technologiesには、ロードバランシングや動的にリソースを再配置する機能などが含まれていますが、エンドユーザーの視点でアプリケーションのパフォーマンスを監視・計測・制御できるReflectent Softwareの技術は早速、Constellation Technologiesの位置付けられ、「User Experience Monitoring」としてさらに開発が進められています。

 すでに触れましたが、アクセスのコントロールというのはネガティブな意味だけではなく、提供すべき人に対しては、適切な情報やアプリケーションを迅速に提供するということであり、そのためにはエンドユーザー視点の監視機能が必要になるわけです。

 また、アプリケーションへのアクセスであれば、これまでにもCitrix Presentation Serverが快適さを提供してきましたが、ファイルを転送しようとすると、ネットワークの帯域幅に依存してしまい、ここにはまだまだ改善の余地がありました。

 そこで、WAN環境でネットワークアクセスを最適化するソリューションのOrbital Dataを買収によって獲得しています。

 どちらも狙いは、情報やアプリケーションへのアクセスに対して、より良い環境をつくることです。アクセスのためのインフラストラクチャーとして、シトリックスの製品の使われ方が変化してくると、新しいソリューションが必要となり、それを買収によって補っているわけです。

パートナーとの協業も不可欠

ITmedia 拡充されてくるのは製品だけですか?

大古 実はインフラストラクチャーともなると、シトリックス1社で実現できるものではなくなります。サーバベンダー、OSベンダーといったパートナーらとの協業が不可欠となってきます。

 9月には大塚商会、日本アイ・ビー・エム、およびマイクロソフトと協力し、「Citrix Testing Center」を開設したばかりです。アプリケーションの仮想化を進めようという顧客が実機で事前検証できるものです。これは一例で、ほかのサーバベンダーとも協力しており、すでに同様の検証施設を彼らと一緒に開設しています。

 われわれの製品は、数年前とは明らかに使われ方が違ってきています。そのため、機能強化で足りないところは、外部の技術を統合・補完することによって顧客に幅広いソリューションを提供できるようにしています。

 さらにサーバベンダーやシステムインテグレーターといったパートナーらと統合的なソリューションを提供できる仕組みを強化しようとしています。

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