サーバ市場に参入して7年、DellはIntelプロセッサひと筋を頑なに守ってきたが、今年5月、ついにAMD Opteron採用を表明、この日の午後、Oracle OpenWorldの会場で、9世代目となるPowerEdgeサーバにOpteronを搭載した4ソケットの「PowerEdge 6950」と2ソケットの「PowerEdge SC1435」を追加した。また、「Dell OpenManage」と「Oracle Enterprise Manager」の統合も図られた。単一のコンソールからPowerEdgeサーバ、OS、そしてOracleデータベースが管理できるようになるという。
プレスカンファレンスに臨んだDellのCTO、ケビン・ケトラー氏は、「顧客は高い演算処理能力と消費電力当たりのパフォーマンスに高い関心を示している。7年かかってDellとAMDは、正しい市場に正しい製品を送り出そうとしている」と話す。
デュアルコアOpteron 8000番台を最大4基搭載するPowerEdge 6950は、デュアルコアXeon 7100番台を最大4基搭載する6850と並んで、同社ラックマウント型サーバのハイエンド製品として位置付けられる。Dellでは、Opteronが圧倒的に優れている浮動小数点演算能力を生かし、データベースサーバとしても売り込むという。
一方、デュアルコアOpteron 2000番台を最大2基搭載する1UのPowerEdge SC1435は、同社ラックマウント型サーバのローエンドに位置付けられる。定評のある省電力機能と発熱量の少なさを生かし、HPCクラスタやWebサーバとして売り込む。消費電力当たりの性能は、デュアルコアXeon搭載のSC1425に対して138%に達するという。
同席したAMDでコマーシャル分野を統括するマーティー・セイヤー上級副社長は、「われわれは、選択肢、消費電力当たりの性能、そして複雑さの解消にフォーカスしている。64ビットでありながら32ビットの既存資産を守り、デュアルコアからクアッドコアへの移行も容易に行えるようにする。選択肢によってイノベーションをもたらしたい」と話した。
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