年末商戦期の買い控え防止に一手――最終着陸体制のVista

「Windows Vista」発売前の年末商戦に向けて、マイクロソフトはキャンペーン施策を発表した。発売開始前にアップグレード権を提供することで、年末商戦での買い控えを防止し、1月のWindows Vistaリリースを盛り上げる。

[堀哲也，ITmedia]

　「Windows Vista」発売前の年末商戦に向けて、マイクロソフトは10月26日キャンペーン施策を発表した。Vista対応のロゴプログラムと併せ、発売前にアップグレード権を提供することで、年末商戦での買い控えを防止し、1月のWindows Vistaリリースを盛り上げる。Windows Vistaおよび2007 Office systemの参考価格も発表しているが、発売日については「正確な日付はもうまもなくお知らせできる」と答えるにとどまっている。

　Windows Vistaは、約6年ぶりとなるWindow OSの最新版。Windows Aeroと呼ばれる3次元グラフィックや透過的なウィンドウ表示を可能にする新ユーザーインタフェースやセキュリティ強化などが特徴。1月のリリースに向け、開発は最終段階にきている。マイクロソフトはPCがライフスタイルの一部になることを目指しており、「Vistaにより大きな進展を遂げられる」（マイクロソフト Windows本部 本部長 ジェイ・ジェイミソン氏）としている。

マイクロソフト Windows本部 ジェイ・ジェイミソン本部長

　今回打ち出されたキャンペーンは、「今なら、どちらも安心 アップグレード」。2006年10月26日〜2007年3月15日の期間に「Windows Vista Capable PC／Premium Ready PC」ロゴの張られたWindows XPプレインストールPCを購入した顧客にアップグレードキットを優待価格で提供する。

　Vistaでは、コンシューマー向けのHome Basic／Home Premium、ビジネス向けのBusiness、全機能を搭載した最上位Ultimateの4エディションが提供される。同キャンペーンによるアップグレードパスはPCメーカーにより異なるが、対象製品とアップグレードは下記のとおりとなっている。

Windows XP対象製品	Windows Vista提供製品
Home Edition	Home Basic
	Home Premium
Media Center Edition	Home Premium
Professional	Business
Tablet PC Editon	Business

　また「Microsoft Office 2003」を購入したユーザーに対しても次期「2007 Office system」へのアップグレードパッケージを3000円引きの優待価格で提供する。

Office 2003対象製品	2007 Office System提供製品
Professional Edition	Professionalアップグレード
Professional Enterprise Editionプレインストール製品
Standard Edition	Standardアップグレード
Personal Edition	Personalアップグレード
Personal Editionプレインストール製品

　ジェイミソン氏は「アップグレード保証によって、年内にPCを購入しても、間違いなくアップグレードできることを知ってもらいたい」とアピールした。