MS、Novellとの「歴史的提携」に3億4800万ドルを支払い

Microsoftはサブスクリプションや特許料の支払い3億4800万ドルのほか、共同マーケティングにも1億ドル近くを投じる。

» 2006年11月08日 09時34分 公開
[ITmedia]

 米Novellは11月7日、米Microsoftと交わした提携についての詳細を明らかにした。

 両社は先週、WindowsとLinuxの相互運用で提携することを発表した(11月3日の記事参照)。このとき金銭的な条件は明かされていなかったが、NovellはSEC(米証券取引委員会)への提出書類で詳細を公開した。

 それによるとMicrosoftは事業協力契約の下、Novellに「SUSE Linux Enterprise Server」のサブスクリプション料2億4000万ドルを前払いする。これによりMicrosoftは同ソフトを使用、再販、配布でき、顧客がNovellからアップグレード、アップデート、技術サポートの1年あるいは複数年サブスクリプションを受け取れるようにできる。

 またMicrosoftは5年にわたって6000万ドルをかけてLinuxとWindowsの仮想化シナリオをマーケティングし、主に両社の共同開発製品の売り込みを専門とする営業部隊に5年間で3400万ドルを投じる。

 この契約の下、Microsoftは3年間ほかのLinuxディストリビューターと、サブスクリプションプログラムを通じてLinux/Windowsの仮想化ソリューションの採用を奨励する契約を結ばないことに合意した。

 さらに特許協力契約の下で、MicrosoftはNovellに1億800万ドルを前払いする。Novellは「Open Platform Solutions」「Open Enterprise Server」の売上高に応じ、5年にわたってMicrosoftに4000万ドル以上を支払う。

 NovellはMicrosoftとの提携に関するFAQも公開。その中でGPLへの準拠に関して、同社はGPLの条件と矛盾する条件では合意していないとし、両社の契約は「Novellやそのほかオープンソースコミュニティーの誰もがGPLの下で持つ自由に影響しないし、GPLの条項に反する条件を課すものではない。従ってこの契約はGPLに準拠している」と説明している。

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