OpenSolarisが導くSunの成長(2/2 ページ)

» 2006年11月13日 07時30分 公開
[浅井英二,ITmedia]
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 世界のサーバ市場は、セグメント別で見ると、売上高でプラス成長だったのはボリュームサーバだけだった。ミッドレンジサーバは3.5%減、ハイエンドサーバは6.9%減で7四半期連続のマイナスとなっている。かつてはSun Enterprise 10000(コードネーム:Starfire)というメインフレーム級のハイエンドサーバが飛ぶように売れた同社も成長を牽引しているのは、ローエンドサーバとみられている。

 しかし、ミラー氏は、むしろ選択肢の幅の広さを強調する。

 「ローエンドからハイエンドまで、われわれが最も幅広い選択肢を提供できている。しかも、1CPUからメインフレーム級のハイエンドサーバまでSolarisという単一のOSで稼働できるのはSunだけだ」(ミラー氏)

新しいプロセッサやサーバが続々

 10月にカリフォルニア州サンノゼで行われたMicroprocessor Forumでは富士通が、同社としては初めてのデュアルコアプロセッサとなるSPARC64 VIの詳細を発表した。

 「まもなく、富士通と共同開発しているSPARC64アーキテクチャーのハイエンドサーバ(Advanced Product Line)が登場してくるし、UltraSPARC T1の後継となる第2世代版(コードネーム:Niagara 2)も2007年にリリースされる」と、ミラー氏は研究開発投資の成果を強調する。

 Niagara 2は、UltraSPARC T1と同じ8コアだが、同時に実行できるスレッド数が8つに倍増という。

 「Intelはデュアルコアで喜んでいるようだが、Sunはすでに8コアを製品化している」(ミラー氏)

 さらにSunでは、富士通と共同開発して年内にも投入するハイエンドサーバ、Advanced Product Lineの後継向けとして、2008年には「Rock」というコードネームで呼ばれているプロセッサのデザインも完了済みという。

 「われわれの強みは、すべての新しいサーバ群でSolarisが稼働するということを保証していることだ」とミラー氏。2005年1月に立ち上げたOpenSolarisによって利用者のすそ野が拡大しているSolarisがSunに新しい機会をもたらそうとしている。

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