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» 2006年11月17日 17時26分 公開

マイクロソフト、「Office Live」はローエンドの力で普及

Microsoftは「Office Live」をエンドユーザーに近い立場にあるパートナーの力で広めていきたいと考えている。

[John Hazard,eWEEK]
eWEEK

 Microsoftが、サーバを持たないSOHOおよび中小企業に対する「Office Live」ビジネスアプリケーションスイートの販売促進活動において、流通経路の中でも消費者に近いところにいるPC修理業者や付加価値再販業者(VAR)の活躍に注目している。

 ワシントン州レドモンドに本拠を置くMicrosoftは11月15日、3種のエディションを用意したOffice Liveのβ版をリリースした。広告を表示する代わりに無料で提供される「Office Live Basic」では、ドメイン名の取得や、最大25件までの電子メールアカウント利用が可能だ(American Express Open Business、Sprint、CDW、Best Buyなどの企業が、特定のユーザーをターゲットとする広告出稿を検討している)。ノーマルなOffice Liveは月額20ドルで利用でき、「Office Live Business Contact Manager」(Microsoft幹部は「簡易版CRM」と呼んでいる)が同梱される。1カ月当たりの利用料が40ドルの「Office Live Premiums」では、使用可能な電子メールアカウント数の上限がさらに25件増やされており、インターネットベースのアプリケーションも豊富に提供される。

 MicrosoftのOffice Live担当製品マネジメントおよびマーケティングディレクター、バリス・セティノック氏によれば、同製品ラインが顧客対象としているのは、従業員数が10名以下で、サーバを運用するまでには至っていないが、そうした環境を利用できればメリットが得られる企業だという。

 「自前のIT部門を持たず、外部契約も結んでいないために、まだ管理されていないグループやスペースを抱える層がターゲットユーザーだ。こうしたユーザー層は、消費者向けの技術を流用したり、本来はIT管理者が運用すべきソフトウェアを何とかいじってみたりすることで、急場をしのいでいる。米国をはじめ、テクノロジーが発達した社会でビジネスを営む組織には、彼らのような存在が非常に多い。われわれは、中小企業などの前に立ちふさがっている障壁を、どうすれば低くできるのかということを検討している。彼らこそが、経済の屋台骨を背負っているのだ」(セティノック氏)

 Microsoftは、コンピュータ修理業者やWebデザイナー、技術者たちが、自らの顧客の中で、ITをまだ十分には活用できていないSOHOもしくは個人事業主を戸別訪問して、SaaS(Software as a Service:サービスとしてのソフトウェア)製品の利点を説き、普及促進に努めてくれることを期待していると、セティノック氏は話した。

 「われわれは『一般消費者に近いレベル』のパートナーを、(SaaSを導入し始めたばかりのユーザーが)頼れるよりどころであると認識している。こうしたパートナーが顧客を直接訪問して、サービスなどの拡張の求めに応じているのだ」(セティノック氏)

 今後12カ月程度の間に、特に独立系ソフトウェアベンダーがOffice Liveを利用して、自らのアプリケーションのWeb関連機能をカスタマイズするケースが増えるだろうと、セティノック氏は述べている。

 現在ではおよそ100社のパートナーが、情報をオフサイトで利用する第三のソリューションとしてOffice Liveを活用しているという。レストラン向けのPOS(販売時点管理)システムメーカーDinerWareも、そうした企業の1つだ。同社はOffice Liveを報告システムを構築するのに用い、店の支配人が現場の情報にアクセスできるようにしている。

 例えば、「Office Liveの電子メール機能やWebホスティングを使いたいが、業務用のCRMも必要だ。あるいは、『Exchange』を業務用に利用し、なおかつWebホスティングなどのさまざまなWeb機能を併用したい」と望む顧客のために、製造業者はOffice Liveと業務用ソリューションの複合にも取り組むようになっている。

 「Office Liveの提供は、プラットフォームに対する投資ととらえている。パートナーが自由にカスタマイズできるプラットフォームを作り上げたのだ。われわれは、時間管理やプロジェクト管理といった普遍的かつ一律的な問題を解決するソリューションを、すぐに利用できる形で提供している。しかし、例えばキッチンのリフォーム業者と歯科医院では、そのニーズも大きく異なるだろう。こうした溝を埋めてくれるのが、われわれのパートナーである」(セティノック氏)

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