前ページで入力されたテキストは、id属性として指定した名前でURLから参照できる。
ここではid属性に「lang」を指定しているので、URL部分で「{lang}」と記入すれば、このオプション画面で入力した文字列が埋め込まれる。実際、リスト2では、呼び出し先のURLを次のように設定している。
<url href="http://www.google.com/search?q={query}&hl={lang}" encoding="UTF-8" />
URLを指定する部分で「&」を「&」として記述している点にも注意しよう。buttton.xmlはXML形式ファイルであることから、「&」は「&」と記述する必要があるのだ。
これにより、ユーザーが画面16で「ja」や「en」と入力することで、Googleでの検索画面のユーザーインタフェースを「日本語」と「英語」で切り替えることができるようになる。
ほかにも、例えば「天気予報を表示するWebサイトのボタン」であれば「自分が住んでいる住所や郵便番号を事前に設定しておく」、「時間を表示するWebサイトのボタン」であれば「タイムゾーンを設定しておく」など、さまざまな用途に利用できるだろう。
最後に、ボタンをクリックしたときに、小ウィンドウを表示させる方法を紹介しよう。
小ウィンドウを表示するには、buttonWindow要素を使う。例えば、リスト3を見てみよう。
<?xml version="1.0" encoding="utf-8"?>
<button>
<buttonNamespace>ITmedia</buttonNamespace>
<buttonUpgrade />
<locale language="*">
<buttonText>ITmediaSmallWindow</buttonText>
<tooltip>小窓でITmediaを表示します</tooltip>
<menu>
<buttonWindow href="http://www.itmedia.co.jp/" width="300" height="300"/>
</menu>
</locale>
</button>
リスト3のポイントは次の個所であり、buttonWindow要素を指定している。
<buttonWindow href="http://www.itmedia.co.jp/" width="300" height="300"/>
これにより、ボタンがクリックされたときには、300×300ドットのウィンドウが表示され、そこには、http://www.itmedia.co.jp/のコンテンツが表示される(画面17)。
ここではITmediaのサイトを表示したが、例えば天気や交通情報などを提供するサイトを表示するようにすれば、小さな表示でも実用的に使えることだろう。
一般的にツールバーといえば、「検索を簡単に行うもの」といったイメージがあるのも事実だ。
しかし前編から後編まで紹介してきたように、Live Toolbarはカスタムボタンの作成が容易だ。このため、単なる検索機能だけでなく、リンク集やRSSフィードの読み取り、さらには、小窓でちょっとした情報を表示するなど、インターネットをより使いやすくツールとしての意味合いもあるのだ。
そして、Windowsをカスタマイズしているユーザーは、デスクトップへ、よく使うショートカットを置くといった工夫もしていることだろう。Live Toolbarを使えば、インターネットの世界でも、それと同じようなことが実現可能なのだ。
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