「ドーナッツとケータイと私」――新旧顧客両方を増やす携帯サイト構築IT導入特選事例:株式会社ビッグイーツ(3/3 ページ)

» 2007年01月25日 09時00分 公開
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発信内容の吟味こそ本来業務

 メールマガジンの配信については阿部氏は次のようにも語る。

 「情報発信の方法は常に時代の流行に合わせて変えていきたいと思っています。メールマガジンは次のステップとして考えていたものです。実際に始めてみると、忙しい中でも、思い立ったときに気候・天候・顧客層などによってカスタマイズした情報も手軽に発信でき、非常に優れたものだと思います」

 多くの人にとって携帯電話は欠かせないツール。季節や日々の気候に合わせて、多種多様なドーナッツの中から自分に合った味を選ぶこともできるというわけだ。またセキュリティ面での心配については、自社のサーバで運営するのではなく、「MobileController(モバイルコントローラー)」の導入パートナー、リンク社に運営代行を任せることで負担を軽減している。運営していく上での負担について、阿部氏は強いてあげるとすればと前置きした上で、登録したコンテンツが多すぎて、表示しないものを管理するのが大変だということくらいだと話す。

 ビッグイーツでは現在携帯サイトから注文を受けることなどはしていない。やはり実際に店舗を訪れてもらい、出来立ての本場のドーナッツを味わってもらうということが第一の目的なのだ。同社のスタッフはモバイルサイトを運営することよりも、そこからどういう情報を発信し、顧客をいかに店舗に誘導するかを考えている。

 モバイルでのサイトについては現状は情報発信だが、今後知名度がさらに高まってくれば、PCサイトでEC事業を立ち上げようと検討しているところだという。安定的に商品を供給できる体制は十分に整いつつあり、07年の早いタイミングでチャレンジするという。来店した顧客に人気がある、オリジナルのトートバックやマグカップもECサイトを立ち上げた際には商品メニューの一つとして掲げるそうだ。

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