携帯ブロードバンドで革命を起こす――イー・モバイルが3月31日からサービス開始

新規の携帯電話事業者としては13年ぶりになるイー・モバイルが3月31日から定額制高速データ通信サービスを開始する。

» 2007年02月19日 19時39分 公開
[國谷武史,ITmedia]

 携帯電話事業者のイー・モバイルは2月19日、HSDPAによる高速データ通信サービスを3月31日から開始すると発表した。3月1日から利用受付を開始する。

 サービス開始時のエリアは、東京23区および名古屋市、大阪市、京都市を予定。2007年6月までに、首都圏では国道16号線内の地域(千葉・埼玉・神奈川)に、関西圏では神戸市と大阪府の郊外地域へエリアを拡大する。

サービスエリア関東 サービスエリア予定(関東)
サービスエリア東海 サービスエリア予定(東海)
サービスエリア関西 サービスエリア予定(関西)

 データ通信サービスは、通信速度が下り最大3.6Mbps、上り最大384Kbpsとなる。また、2008年春からNTTドコモのネットワークにローミングを行い、全国規模での音声サービスも開始する予定だ。

 料金プランは、基本コースの「ベーシック」と1年契約の「いちねん」、2年契約の「にねん」があり、月額基本料は5980円。別途、初回経費として事務手数料と端末費用が必要になる。初回費用は、契約コースに応じて異なるが、にねんコースの場合では3万9800円(オンライン購入の場合)となる。

 開業キャンペーンとして、5月31日までは月額基本料が無料になる。また、イー・アクセスのADSLサービスとイー・モバイルを同時契約した場合、ADSLサービスを月額1500円で利用できる。2009年9月までに契約した場合は、イー・モバイルの月額基本料が無期限で1500円の割引となる「無期限セット割キャンペーン」も行う。

端末 スマートフォン型のEM・ONEとデータ通信カードのD01NE

 当初の対応端末は、OSにWindows Mobile 5.0を採用したスマートフォンタイプの「EM・ONE」(シャープ製)とデータ通信カードの「D01NE」(NECインフロンティア製)の2機種を投入する。EM・ONEは、PCデータなどを閲覧しやすい4.1インチ、800×480画素のWVGA液晶画面を採用したほか、IEEE802.11b/gの無線LAN通信にも対応する。

 千本倖生代表取締役会長兼CEOは、「かつてADSLが固定インターネットに定額と高速通信という革命をもたらしたのと同様に、イー・モバイルはモバイルのブロードバンド定額で携帯電話サービスに革命を起こしたい」と述べた。

イー・モバイルの千本CEO(中央)とパートナー企業の来賓者

 また、種野晴夫代表取締役社長兼COOは「まずビジネスマンの需要を喚起し、法人向けのソリューション展開もパートナー企業とともに順次開発していきたい。最後にコンスーマ市場を狙っていく」とコメントした。サービス開始初年度の目標契約者数は30万加入で、3年後に200〜250万加入の獲得を目指すという。

 発表会には、米Qualcommのポール・ジャコブスCEOやシャープの松本雅史代表取締役副社長、マイクロソフトのダレン・ヒューストン代表執行役社長、EM・ONE向けに立体画像ブラウザを提供するヤッパの伊藤正裕代表取締役社長が訪れ、新規の携帯電話事業者としては13年ぶりとなるイー・モバイルに祝辞を寄せた。

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