尾西氏によれば、「製造業が変化のスピードの速い時代に適応するには『すし屋の大将』になればいい」とのことだ。
「町でよく見かける、大将が1人、お手伝いさん1人といった規模のすし屋さんをイメージしてほしい。大将は当日の天候や最近の客の好みなどいろいろな条件を考慮に入れてネタを仕入れてくる。そして仕込みに入って準備を整え、客がやってきたら彼らのさまざまな要望を間違いなくかなえる。『すし屋の大将』型のオペレーションは、実は単一の情報を統合してアクションを起こしている理想的なものなのだ。グローバルで可視化され、俊敏に動くので、適応能力も高い。そして無駄のない動きですべての仕事を最適化している」
それこそグローバル企業の製品発表の場で「すし屋の大将」の話が聞けるとは意外だったが、尾西氏の指摘するところに、わが意を得たりと、大きくうなずくマネジャーも多いのではないだろうか。
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