えっ!こんなところにオラクルが?生活に密着した身近なシーンで活躍するOracle DBオラクルDBの新潮流(2/2 ページ)

» 2007年04月26日 07時00分 公開
[ITmedia]
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自動販売機内部で動くデータベース

 Oracle Databaseが動くユニークなシステムとしては、自動販売機が挙げられる。

 最新の自動販売機の一部には、携帯電話を使って電子マネーで精算できるインテリジェントなものも登場し始めているが、その情報のデータストレージとしてOracle Databaseが自動販売機の中で稼働しているのだ。

 従来の自動販売機は、現金を投入すると商品が出てくるというメカニカルなものだった。商品ごとの販売数や売上といった簡単な情報、商品の在庫や温度管理は行えたが、自動販売機は基本的に「スタンドアローン」であり、その場に行って操作しない限り、情報を収集したり管理したりすることができなかった。ところが、最新のインテリジェントな自動販売機は、内部にコンピュータを搭載し、データ通信機能を備えている。この機能を利用して、どの商品がどの時間帯に、どんな人にいくつ販売したかなどの情報をセンター側で一括管理できるようになっている。

 こうした自動販売機の中にOracle Databaseが採用されているのには理由がある。データ通信機能は、携帯電話を利用するので、パケットの通信費が発生する。そのため、ネットワークに常時接続されているわけでなく、1時間に1回程度の頻度で接続し、データを送信する仕組みになっている。1時間分とはいえ、取得可能なあらゆる情報を蓄積するので、けっこうなトランザクション量になる。しかも、ログのように単純なデータではなく、複合的なデータになるため、リレーショナルデータベースが最適だ。リレーショナルデータベースでもOracle Databaseならば、ネットワークに接続され、センターとオンラインでつながったときに自動的に同期する機能がある。したがって、自動販売機側では、オンラインでセンター側のデータベースと同期をとるアプリケーションを用意する必要がないというわけである。

 このように、Oracle Databaseはエンタープライズシステムだけに利用されているデータベースではない。生活に密着した身近なシステムでも大活躍しているのである。

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