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» 2007年05月09日 07時30分 公開

内線電話もオープンソースの時代、Asterisk創始者のスペンサー氏 (2/2)

[國谷武史,ITmedia]
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 通信分野でのオープンソース展開は、OSなどほかの分野と比べてスムーズにいきやすいとスペンサー氏は話す。また、通信業界にはIT業界と同様に技術畑の人材が熱心に活躍できる土壌があり、OSSコミュニティの活動が活発に行われているとも述べた。

Astriskのエコサイクル

 「伝統的な通信システムはIPベースの新しいシステムへ移行している。従来にはないサービスが次々と誕生しているが、特にOSSは多彩なサービスを低コストに開発でき、ベンダー製品と差別化がしやすい強みもある」(スペンサー氏)。

 Asteriskベースのモバイル内線システム「ProgOffice」を展開するNTTソフトウェアは、「次世代ネットワーク(NGN)移行を見据え、多彩なIPサービスの実現のためにOSSの採用を決めた」(寺中勝美取締役)としている。

 スペンサー氏は、Asteriskの将来展開についてコミュニティの動きを尊重するとしながらも、「1つにはユーザーに新しい体験を提供できるようにしたい。例えば多国籍環境で電話会議を行っても参加者が母国語で参加できるように、Asteriskが翻訳機能を提供するようなビジネスモデルも考えられる」と話す。携帯電話など、モバイルデバイスへのAsterisk実装も視野の1つに入るという。

 企業向けのコミュニケーションシステムでは、MicrosoftやCiscoなどの大手ベンダーが「統合コミュニケーション」と称する、通話や音声サービスやメール、メッセンジャーなどさまざまなコミュニケーションを、統合パッケージとして展開しつつある。

 このような大手ベンダーの動きに対し、スペンサー氏はOSSコミュニティの活動やAsteriskとサードパティー製品の連携を軸に対抗していく考えだ。セミナー参加者の「Skypeとの連携はないのか?」という質問に、スペンサー氏は「可能性があれば、ぜひ考えたい」と笑顔で答えるなど、企業向けコミュニケショーンシステムの分野でOSSの普及を目指す考えを述べた。

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