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» 2007年07月19日 07時00分 公開

Linux有力ベンダーの皮算用――新たな戦略展開へ

Linux有力ベンダーの動きは、今後のLinux普及の勢いにどんな拍車をかけるのか。新たな戦略展開を図る有力ベンダーそれぞれの皮算用とは――。

[松岡功,アイティセレクト編集部]

オラクル、デルも新たな戦略を展開

 Linuxの潜在需要を見込んで、ここにきてにわかに動き出したのはレッドハット(参照記事)だけではない。目立つところでは、データベース最大手のオラクルがLinuxの保守サービスに参入した。とくに日本では、政府調達でLinuxの採用を促す方針が打ち出されたことに対応し、同社主導での企業連合を発足させる話が持ち上がっている。

 この企業連合には大手のサーバメーカーやシステムインテグレーターが軒並み加わる見通しで、これらの参加企業が統一ブランドを付けたLinuxをサーバやシステムに組み込んで販売。そのLinuxの保守をオラクルに一括委託するという仕組みだ。これにより、参加各社は手間のかかるOSの保守をオラクルに一手に任せることで、顧客の導入費用を下げることができるという。

 オラクルは、早くからLinux関連事業を展開しているが、こうした形での保守サービスへの参入は、まさしく同事業に一歩踏み込んだ格好だ。Linuxにはかねてから「どこか信頼できるベンダーが責任を持って面倒見てくれないと…」という企業ユーザーの声があった。そのユーザーニーズにオラクルが応えた形だ。リスクはあるが、オラクルにとってはデータベースをはじめとした自社製品の拡販との相乗効果も見込める。そう考えていくと、データベース最大手というオラクルの“立ち位置”でないと取り組みづらい戦略展開ともいえそうだ。

 さらに、パソコン大手のデルが5月下旬、初めてLinux搭載製品の販売に乗り出した。「Debian GNU/Linux」をベースにしたLinuxディストリビューション「Ubuntu」をプリインストールしたノート型およびデスクトップ型のパソコンを投入。米小売り最大手のウォルマート3000店以上で売り出したことでも話題になっている。当面は米国内だけだが、今年後半には米国外でも展開するとみられている。

 同社にとってはこのところの業績低迷を打開するための製品戦略だが、これまでWindows搭載製品しか扱ってこなかった同社の戦略転換は、Linuxの普及にも少なからず影響を与えるだろう。

 こうした有力ベンダーの新たな動きが、今後のLinux普及の勢いにどれだけ弾みをつけるか、大いに注目したい。

(「月刊アイティセレクト」2007年8月号のトレンドフォーカス「動き出したLinux市場 新たな戦略展開を図る有力ベンダーの皮算用」より)

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Ubuntu | Linux | Oracle(オラクル) | Red Hat | Dell


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